保険業界で10年働いたあと IT企業へ転職した、FP2級の HIKO です。

実家の整理で古い保険証券が出てきた。親の書類に「東邦生命」「協栄生命」と書かれた封筒がある。20年前に入った保険会社を検索しても公式サイトが出てこない。こうしたケースで最初に必要なのは、その旧社名の保険契約を、現在どの会社が保有しているのかを確認することです。会社そのものの後継を探すのとは、意味が違います。

旧社名現在この契約を保有している会社
東邦生命ジブラルタ生命
協栄生命ジブラルタ生命
第百生命マニュライフ生命
日本団体生命アクサ生命
日産生命プルデンシャル生命

生命保険協会は、昭和20年代から現在までの会員会社について「旧社名」と「現在その保険契約を保有している会社」の対応を公表しています。本記事はその対応関係を97件の一覧に整理し直したうえで、証券が出てきたときに何をすればいいかまでをまとめました。

本記事の社名対応は、生命保険協会「会員会社の新旧社名一覧」(2026年8月時点)を基に、当ブログで整理し直したものです。同協会は各社の詳細な変遷を「会員会社の変遷図」でも公開しています。制度・社名は変わることがあるため、実際の手続きの前に必ず公式ページと保険会社の窓口で確認してください。本記事は特定の保険商品の加入・解約を勧めるものではありません。

古い生命保険の契約先を確認する4ステップ

やることはシンプルです。

  1. まず手元の資料を探す(保険証券、保険会社から定期的に届く通知物、預金通帳の保険料の口座振替履歴。生命保険協会も、照会制度を申請する前にこの3つを家族で確認するよう案内しています)
  2. 証券に書かれた社名を、次章の一覧で探す(その契約を現在どの会社が保有しているかがわかります)
  3. 証券があるなら、現在の保有会社に証券番号・契約者名などを伝えて契約内容を確認する(手元に証券があるなら、証券そのものを用意してから連絡するのが確実です)
  4. 証券がなく、会社名も分からないなら、条件を満たす場合に生命保険協会の契約照会制度を利用する

4つめには条件があります。契約照会制度が使えるのは、親族等が死亡した場合、または親族等の認知判断能力が低下した場合です。「証券が見つからない」というだけの理由では利用できません。詳しくは後半の章にまとめました。

そのうえで押さえておきたいのは、社名変更や契約の移転があったからといって、それだけで契約が消滅するわけではないという点です。現在も有効な契約であれば、合併・売却・破綻などを経て、別の会社がその契約を保有している場合があります。まずは引き当てから始めてください。

生命保険の旧社名→現社名 一覧(97件)

この一覧は「すべての保険会社・共済の旧社名一覧」ではありません。生命保険協会の会員会社を対象とした一覧です。

一覧の作成基準は次の3点です。

  • 生命保険協会「会員会社の新旧社名一覧」から、旧社名と現在の保有会社が別会社になっている組み合わせを整理しました。法人格の変更のみのケースは、あとの別表にまとめています
  • 読みやすさのため「〜生命保険株式会社」「〜生命保険相互会社」は「〜生命」と略記しています
  • この略記により表記が同一になる三井生命(株式会社・相互会社)と琉球生命(株式会社・相互会社)の2組は、それぞれ1行に統合しています。公式一覧では旧社名として別々に掲載されているものです

件数の数え方も書いておきます。本記事の97件は、生命保険協会の「旧社名→現在の保有会社」の掲載単位を数え、法人格変更のみの4件を除外したうえで、表記上同一となる「三井生命」「琉球生命」をそれぞれ1行に統合した件数です。数字にすると、掲載単位103件 − 法人格変更4件 = 99件 − 統合2件 = 97件になります。

以下、五十音順に9つの行で分けています。社名は上記のルールで略記しています。

目的の社名を探すときは、ページ内検索を使うと早いです。

  • PC:Ctrl+F(Macは⌘+F)
  • スマホ:ブラウザのメニューから「ページ内検索」

ア行

旧社名現在この契約を保有している会社
アイ・エヌ・エイ生命SOMPOひまわり生命
アイ・エヌ・エイひまわり生命SOMPOひまわり生命
アイエヌジー生命エヌエヌ生命
あいおい生命三井住友海上あいおい生命
アイリオ生命楽天生命
あおば生命プルデンシャル生命
アクサグループライフ生命アクサ生命
アクサダイレクト生命アクサ生命
アクサニチダン生命アクサ生命
アクサ フィナンシャル生命アクサ生命
あざみ生命PGF生命
アフラックアフラック生命
アリアンツ生命明治安田トラスト生命
イオン・アリアンツ生命明治安田トラスト生命
アリコジャパンメットライフ生命
ウインタートウル・スイス生命アクサ生命
AIGエジソン生命ジブラルタ生命
エイアイジー・スター生命ジブラルタ生命
AIG富士生命FWD生命
エクイタブル生命アクサ生命
SBIアクサ生命アクサ生命
エトナヘイワ生命ニッセイ・ウェルス生命
NKSJひまわり生命保険SOMPOひまわり生命
FWD富士生命FWD生命
沖縄生命ジブラルタ生命
オリエント・エイオン生命SBI生命
オリコ生命SBI生命
オリックス・オマハ生命オリックス生命

カ行

旧社名現在この契約を保有している会社
共栄火災しんらい生命フコクしんらい生命
協栄生命ジブラルタ生命
クレディ・スイス生命アクサ生命
興亜火災まごころ生命SOMPOひまわり生命
国民生命住友生命
コンバインドインシュアランスSBI生命

サ行

旧社名現在この契約を保有している会社
GEエジソン生命ジブラルタ生命
ジー・イー・キャピタル・エジソン生命ジブラルタ生命
新日本生命ジブラルタ生命
スカンディア生命東京海上日動あんしん生命
住友海上ゆうゆう生命三井住友海上あいおい生命
西武オールステート生命ジブラルタ生命
セゾン生命ジブラルタ生命
ソニー・プルーデンシャル生命ソニー生命
ソニー・プルコ生命ソニー生命
ソニー・プルデンシャル生命ソニー生命
ソニーライフ・ウィズ生命ソニー生命
ソニーライフ・エイゴン生命ソニー生命
損保ジャパン・ディー・アイ・ワイ生命第一ネオ生命
損保ジャパン日本興亜ひまわり生命SOMPOひまわり生命
損保ジャパンひまわり生命SOMPOひまわり生命

タ行

旧社名現在この契約を保有している会社
大正生命PGF生命
大東京しあわせ生命三井住友海上あいおい生命
第百生命マニュライフ生命
中央生命大樹生命
チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッドチューリッヒ生命
千代田火災エビス生命三井住友海上あいおい生命
千代田生命ジブラルタ生命
ディー・アイ・ワイ生命第一ネオ生命
ティ・アンド・ディ・フィナンシャル生命T&Dフィナンシャル生命
帝国生命朝日生命
東京海上あんしん生命東京海上日動あんしん生命
東京海上日動フィナンシャル生命東京海上日動あんしん生命
東京生命T&Dフィナンシャル生命
東邦生命ジブラルタ生命
同和生命日本生命

ナ行

旧社名現在この契約を保有している会社
ナショナーレ・ネーデルランデン生命エヌエヌ生命
ナショナーレ・ネーデルランデン生命N.V.日本支店エヌエヌ生命
ニコス生命アクサ生命
ニチダン生命アクサ生命
日動生命東京海上日動あんしん生命
日産生命プルデンシャル生命
日新生命プルデンシャル生命
日本火災パートナー生命SOMPOひまわり生命
日本興亜生命SOMPOひまわり生命
日本団体生命アクサ生命
ネオファースト生命第一ネオ生命
ネクスティア生命アクサ生命

ハ行

旧社名現在この契約を保有している会社
ハートフォード生命オリックス生命
光生命明治安田生命
ピーシーエー生命SBI生命
富士生命FWD生命
プルデンシャル ファイナンシャル ジャパン生命PGF生命
平和生命ニッセイ・ウェルス生命

マ行

旧社名現在この契約を保有している会社
マスミューチュアル生命ニッセイ・ウェルス生命
マニュライフセンチュリー生命マニュライフ生命
三井住友海上きらめき生命三井住友海上あいおい生命
三井住友海上シティインシュアランス生命三井住友海上プライマリー生命
三井住友海上メットライフ生命三井住友海上プライマリー生命
三井生命大樹生命
三井みらい生命三井住友海上あいおい生命
明治生命明治安田生命
メットライフ アリコメットライフ生命
メットライフアリコ生命メットライフ生命

ヤ行

旧社名現在この契約を保有している会社
安田火災ひまわり生命SOMPOひまわり生命
安田生命明治安田生命
大和生命PGF生命
ユナイテッド・オブ・オマハ・ライフ・インシュアランス・カンパニー日本支社オリックス生命

ラ行

旧社名現在この契約を保有している会社
琉球生命日本生命

一覧を読むときの3つの注意点

①「現在の会社」は契約を保有している会社という意味です

生命保険協会の一覧が示しているのは、その旧社名の会社が持っていた保険契約を、現在どの会社が保有しているかです。会社そのものの後継や、ブランドの継承とは意味が違います。

たとえば旧社名の会社が複数回の売却を経ていても、一覧では途中経過が省略され、現在の保有会社だけが表示されます。「なぜこの会社に?」と感じる組み合わせがあるのは、間に別の社名が挟まっているためです。途中の経緯まで追いたい場合は変遷図のほうを見てください。

②社名が同じでも法人格が変わっているケースがあります

次の4件は、現在の保有会社が別会社になったものではなく、法人格・社名の変更として掲載されているケースです。相互会社から株式会社へ、あるいは法人形態の表記が変わったもので、契約が他社へ移ったわけではないため、一覧の本表からは外しています。

旧表記現表記
第一生命保険相互会社第一生命保険株式会社
大同生命保険相互会社大同生命保険株式会社
太陽生命保険相互会社太陽生命保険株式会社
カーディフ生命保険会社カーディフ生命保険株式会社

③一覧に無い社名もあります

対象範囲は昭和20年代以降で、共済(都道府県民共済・こくみん共済 coop・JA共済など)や少額短期保険は含まれません。証券の社名に「共済」が付いている場合は、生命保険会社ではなく共済団体の契約なので、そちらの窓口に問い合わせてください。

なお、一覧を見ると行き先が一部の会社に集中して見えますが、これは同じ会社の複数回の社名変更を1件ずつ数えているためで、その会社が買収した会社の数を意味するものではありません。

社名が変わる理由は、主に3つのパターンがあります

ここで区別しておきたいのは、「会社名が変わったこと」と「契約条件が変わったこと」は別の問題だという点です。社名変更や契約移転では、手続きによって保険契約が現在の会社へ引き継がれます。一方、破綻処理では責任準備金等の削減や予定利率の引下げなどが行われる可能性があります。

証券の社名が今と違う場合、その背景は主に次の3パターンです。

  • ①グループ再編・合併による改称:明治生命と安田生命が明治安田生命に、三井生命が大樹生命に、といったケース
  • ②資本の移動(売却・買収)による改称:親会社が変わったことに伴って社名が変わるケース
  • ③経営破綻に伴う契約の移転:1990年代末から2000年代初めにかけて、経営が行き詰まった生命保険会社の契約が引き継がれたケース

なお、単なる社名変更と、合併・契約移転などによって保険契約の保有会社が変わることは別の話です。社名が変わっただけなら契約は同じ会社が持ち続けていますし、逆に契約が別会社へ移ったケースでは保有会社そのものが入れ替わっています。一覧が示しているのは後者を含めた「今どこが持っているか」です。

いずれの場合も、個別の契約にどのような変更があったかは、現在の保有会社に確認してください。特に注意が要るのは③です。

破綻を経た契約は、条件が変わっている可能性があります

生命保険会社が破綻した場合も、生命保険契約者保護機構の枠組みにより、契約を継続させるための措置が取られます。破綻会社の契約を引き継ぐ救済保険会社への資金援助、救済保険会社が現れない場合の承継保険会社への承継、保護機構自らが契約を引き受けるという3つの方法があります。

いずれの場合も、押さえておきたいのは次の点です。

  • 補償対象契約のうち高予定利率契約を除き、補償されるのは破綻時点の責任準備金等の90%までです。保険金額の90%ではありません
  • 高予定利率契約については、補償の限度がこれより下がります(次に説明します)
  • 90%が補償された場合でも、契約の移転にあたって予定利率の見直しなど契約条件の変更が行われ、死亡保険金や年金額が契約時より少なくなることがあります。早期解約控除が設けられる場合もあります

ここは誤解が多いところなので、言い方を変えて繰り返します。90%補償は「死亡保険金が9割になる」という意味ではありません。あくまで責任準備金等に対する補償の話で、実際に受け取れる保険金額や年金額は、契約条件の変更などの影響を別途受けます。9割という数字が保険金にそのまま掛かるわけでも、逆に必ず9割が保証されるわけでもありません。

なお、破綻に至る前の段階で会社の健全性を見る指標も、2026年3月期から経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)へ移行しています。読み方は30代の保険は見直しが先|削るべき保険と残すべき保険の判断基準に整理しました。

また、ここまでの保護機構の枠組みは、少額短期保険業者には適用されません。賃貸の家財保険などでよく使われる形態ですが、保護機構ではなく保証金の供託が制度上の裏づけになっています(賃貸保険の見直し体験)。

高予定利率契約は補償の限度が下がります

生命保険契約者保護機構の定義では、高予定利率契約とは破綻時に過去5年間で常に予定利率が基準利率を超えていた契約を指します。

基準利率は、全生命保険会社の過去5年間の年平均運用利回りを基準に、金融庁長官および財務大臣が定めるものです。生命保険契約者保護機構の公表ページでは、2026年8月時点の基準利率は3%とされています。基準利率は見直されるため、実際の破綻時には最新の数値を確認してください。補償率は次の式で計算されます。

補償率 = 90% −{(過去5年間における各年の予定利率 − 基準利率)の総和 ÷ 2}

なお、破綻会社に対して資金援助がなかった場合の弁済率が、この補償率の下限になります。

つまり、高予定利率の終身保険や個人年金など、一般に「お宝保険」と呼ばれる契約であっても、破綻処理を経ていれば契約条件が変更されている可能性があるということです。証券に書かれた予定利率や保険金額をそのまま今の権利だと思い込まず、現在の保有会社から届いている契約内容のお知らせなどで、いま有効な条件を確認してください。

保険業界で10年間働いていた経験から見ても、ここは誤解されやすいポイントです。契約が引き継がれていることと、契約条件がそのまま維持されていることは、別の話です。

契約の有無すら分からないときの生命保険契約照会制度

社名は分かるが証券が見当たらない、あるいは親がどこかの生命保険に入っていたはずだが会社名も分からない。この場合に使えるのが、生命保険協会の生命保険契約照会制度です。ただし利用できる場面は限られています。

  • 使える場面:親族等が死亡したとき、または親族等の認知判断能力が低下したとき(後者は医師の診断が必要です)。単に証券が見つからないという理由では利用できません
  • 費用:調査対象者1名につき、Web申請 6,000円 / 書面申請 7,000円
  • 対象:照会受付日現在で有効に継続している個人保険契約。すでに保険金が支払済の契約、解約済・失効済の契約、財形保険・財形年金保険、支払が始まった年金保険、据置中の保険は対象外です
  • 調査対象期間:照会対象者が死亡している場合の照会では、死亡日まで最低3年間は遡って調査されます

この制度は「契約内容を調べてくれる制度」ではなく、まず生命保険協会の会員会社を横断して契約が存在するかどうかを確認する制度です。誤解しやすい点が2つあります。

ひとつは対象範囲です。有効に継続している契約が対象なので、すでに失効している契約や支払済の契約は出てきません。

もうひとつは、この制度でわかるのは契約の存在までだということです。保障内容や保険金額といった契約内容の確認、保険金の請求手続きを生命保険協会が代行してくれるわけではありません。契約の存在が確認できたあとは、その保険契約を保有している各生命保険会社に対して、あらためて照会や請求の手続きをすることになります。

なお受付方法や手数料は変わることがあり、Web申請が一時停止していることもあります。申請の前に生命保険協会の生命保険契約照会制度のページで最新の受付状況を確認してください。

まとめ

  • 証券の社名が今と違っても、それだけで契約が消滅するわけではありません。まず一覧で現在の保有会社を引き当てるのが最短です
  • 一覧が示すのは「その契約を今どの会社が保有しているか」であって、会社の後継関係ではありません。途中経過は生命保険協会の変遷図で追えます
  • 合併・売却などで保有会社が変わっても、契約上の権利義務は原則として承継されます。一方、破綻処理では契約条件が変更される可能性があります
  • 個別の契約が今どういう条件なのかは、現在の保有会社から届いている契約内容のお知らせなどで確認するのが確実です
  • 契約の有無すら分からないときは生命保険協会の契約照会制度(Web 6,000円)がありますが、利用できるのは親族等の死亡時・認知判断能力の低下時に限られ、対象も有効に継続している契約だけです

古い証券が出てきたということは、その契約を続けるかどうかを判断する機会でもあります。引き当てが終わって現在の条件が確認できたら、次はその保障が今の自分(あるいは親)に必要かどうかの話になります。

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