企業型DCとは?給与明細のDCの正体と運用で114万円になった実例

保険業界から転職してIT系の上場企業に入社したのが約2年前。入社手続きの山の中に「企業型DC加入手続き書類」が入っていました。その時点では「会社が勝手に積み立ててくれるやつ」程度の認識でした。自己負担ゼロで92万円以上積み上がって、今は114万円を超えていることに気づいたのは最近のことです。 企業型DC(企業型確定拠出年金)は、会社が掛金を拠出し、自分で運用先を選ぶ年金制度です。 この記事は「企業型DCに加入している会社員向け」です。結論から言うと、企業型DCは放置すると損・見直すと勝手に増える制度でした。 給与明細の「DC 40,000円」が謎だった 転職直後、給与明細を見て気になる行がありました。 支給欄に「DC 40,000円」。そして控除欄にも「DC 40,000円」。 プラスとマイナスが同額で並んでいます。最初は「何かの計算の都合でキャンセルされてる?」と思いました。 正体はこうです。 支給欄のDC:会社が掛け金として拠出する40,000円(給与総額に含める処理) 控除欄のDC:そのまま確定拠出年金の口座に移される40,000円(給与として受け取らない処理) つまり手取りとして受け取る金額には直接は反映されません。自分のポケットから1円も出ていないのに、毎月40,000円が自分名義の年金口座に積み立てられていく仕組みです。 これを「謎の相殺」として放置している人は、少なくないと思います。 自分のお金ゼロで、2年弱で92万円が積み上がった 数字でまとめるとこうなります。 項目金額毎月の拠出額40,000円(全額会社負担)※加入期間約2年累計積立額920,000円現在の評価額1,138,704円含み益+202,673円(+21.7%) ※このリターンは2024〜2026年の市場環境や投資タイミングによる影響が大きく、商品変更の効果だけではありません。 ※拠出額は企業ごとに異なります。月1〜2万円程度の企業も多く、まずは自社の制度を確認してください。 自分の手出しはゼロ円。給与明細の謎の2行が、2年で92万円を積み上げていました。 そして運用益が20万円以上乗っています。この20万円も、NISAと同様に運用益は非課税なのでそのまま手元に残ります。 デフォルト商品のまま放置するとどうなるか 多くの企業では、初期設定のままだと元本確保型(定期預金など)になるケースがあります。 正直に言います。加入手続き時に指定した最初の運用商品は、DIAM外国株式インデックスファンド<DC年金>でした。信託報酬は年0.275%です。 当時の選択理由は「外国株インデックスなら長期で増えるだろう」という程度でした。深く調べませんでした。 しばらく放置していましたが、2025年6月に運営管理機関から「新商品追加のお知らせ」というメールが来ました。そこで初めてラインナップを見直すことになりました。 2025年6月、S&P500に配分を一本化した 新商品にiFree S&P500インデックスが加わっていました。信託報酬は年0.198%です。 0.275%→0.198%。差は0.077%です。 なお、ベンチマークも異なります(DIAMはMSCIコクサイ=日本除く先進国株、iFreeはS&P500=米国株)。そのため、単純な上位互換ではなく投資先の変更でもあります。 なお、全世界株式(いわゆるオルカン)の方が信託報酬が低いケースも多いです。ただし企業型DCでは商品ラインナップが限られていることも多く、今回はその中での選択です。また、S&P500は米国集中・全世界株式は分散投資という違いがあるため、どちらが優れているかは投資方針によります。 金額に換算すると、現在の積立額920,000円で年間約700円の差になります。単体では小さく見えますが、毎月40,000円が積み上がり続ける制度では積立額が増えるほど差も広がります。今後も積み立てが続くことを考えると、少しでも低い方を選ぶべきだと判断しました。 手続きはWebから完結しました。「運用商品の変更」と「今後の拠出の変更」を両方やって、全額をiFree S&P500インデックスに変更しました。所要時間は10分程度でした。 現在もこの状態で運用中です。 信託報酬の比較(年率) 0.275% DIAM外国株式インデックス 0.198% iFree S&P500インデックス 0.077%の差は長期積立で無視できない 企業DCはまず確認すべき制度 「老後資金の積立はNISAでいいんじゃないか」と思う人もいるかもしれません。ただ、会社拠出分がある場合は最優先で確認する価値があると考えています。 ただし、企業DCには60歳まで引き出せない縛りがあり、商品ラインナップが弱い企業もあります。また、自分で上乗せできるマッチング拠出の有無によっても優先度は変わるため、まず自社の制度内容を確認することが先決です。 理由を整理します。 企業DCの強み: 会社が全額拠出してくれる(自己負担ゼロ) 口座維持手数料がかからない(※加入者から見て負担なし。口座管理手数料は会社負担) 運用益は非課税 iDeCoとの比較: iDeCoは掛け金が全額所得控除になるため節税効果は大きいです。ただし、証券会社を問わず全員が国民年金基金連合会(月105円)と事務委託先金融機関(月66円)に合計月171円を支払います。SBI証券・楽天証券などの主要ネット証券は運営管理手数料を無料にしていますが、この月171円は免除されません。企業DCは会社が手数料を全額負担するためゼロとなり、iDeCoとの明確な差になっています。 NISAとの比較: NISAは非課税で投資できる制度ですが、掛け金は自分で出します。生活費に余裕がないうちはNISAより生活費の安定を優先した方がいいでしょう。 制度自己負担手数料節税企業DCゼロ(会社が全額拠出)なし(会社負担)運用益非課税iDeCo自分で拠出最低月171円(全員共通)+証券会社によっては運営管理手数料掛金所得控除+運用益非課税NISA自分で拠出なし運用益非課税 企業DCは「自分のお金を使わずに老後資金が積み上がる」数少ない仕組みです。これを使わない手はありません。 まず確認してほしいこと 会社員であれば、今すぐ以下を確認してみてください。確認自体は10分もかかりません。 ...

2026年4月24日 · HIKO

新社会人の給与明細『8割しか手取りない問題』|2026年から増えた天引きの正体と自衛策【30代失敗談】

4月下旬から5月頭。初任給の明細を受け取って「えっ、こんなに引かれるの?」と固まった新社会人の方、かなり多いと思います。この記事は、年収300万円台で社会人をスタートしてから11年、保険業界10年とIT企業を経てきた30代会社員の私(HIKO)が、「あの頃の自分に説明するなら」という目線で、給与明細の読み方・天引きの正体・2026年から新しく増える負担・そして今日からできる自衛策までを整理したものです。FP2級の知識と、自分の失敗談を混ぜて書きます。 結論:手取りは総支給の8割前後。残りは「将来の自分」と「社会」に回っている 先に結論です。 勤労者世帯(2人以上)の手取り率は平均82.8%(全国家計構造調査2024) 30歳未満世帯は85.2%、50代は80.6%と、年齢が上がるほど手取り率は下がる 単身世帯はさらに下がる 天引きの中身は大きく、厚生年金・健康保険・雇用保険・所得税・住民税の5つ 2026年度から「子ども・子育て支援金」が新しく健康保険料に上乗せされる(被保険者1人あたり初年度月250〜450円程度、5月から徴収開始) 40歳になると介護保険料も追加される 新社会人の年収帯(300〜400万円台)で言うと、「総支給22万円なら手取り約18万円、25万円なら手取り約20万円」が最初の感覚値です。額面と手取りの差4〜5万円が、毎月「将来の自分」と「社会」に消えていく構造になっています。 ここからが本題で、「なぜ引かれるのか」「全部ムダなのか」「若いうちに何をすればいいのか」を順番に解きほぐしていきます。 給与明細を分解する:天引きの正体はこの5つ 給与明細は、大きく分けて3つのブロックで構成されています。 支給(基本給+各種手当+残業代など) → これが総支給 控除(社会保険料+税金) → ここが天引きの正体 差引支給額(= 手取り) → 実際に口座に振り込まれる金額 控除の欄に並んでいる項目を、1つずつ分解します。 ① 厚生年金:料率18.3%(本人負担9.15%) 労使折半なので給与明細に出るのは9.15%。料率は2017年に18.3%で固定されて以降、名目上は上がっていません(後述「独身税」論争の伏線)。払った保険料は将来の年金額に比例して反映されます。 ② 健康保険:料率約10%(本人負担約5%) 健保組合・協会けんぽの支部で異なるが全体でおよそ10%、本人負担は5%前後。3割自己負担・高額療養費制度・傷病手当金など現在進行形でリターンがある保険なので、民間医療保険を検討する前にまず「すでに払っている保険」を思い出すのが先です。 ③ 雇用保険:料率0.6%(本人負担0.6%) 失業給付・育休給付・職業訓練の原資。負担額は小さく、いざというときの安心料と考えるとコスパは悪くありません。 ④ 所得税:超過累進税率(5〜45%) 年収に応じて税率が階段状に上がる仕組み。新社会人の年収300〜400万円帯なら課税所得は5〜10%帯に収まります。毎月概算で天引きされ、年末調整で精算。 ⑤ 住民税:税率10%(翌年課税) これが新社会人を2年目に襲う「第二の壁」です。 1年目:住民税ゼロ(前年所得がないため) 2年目:6月から前年所得ベースで課税開始 → 手取りが月1〜2万円減る 初任給で「意外と手取りあるな」と感じても、2年目6月にガクンと落ちる。私もここで「あれ、給料減った?」と明細を二度見した側です。 年収帯別・手取りシミュレーション 5つの控除項目を踏まえると、月の総支給と手取りの関係はおよそ次の通りです。住民税は2年目以降の課税、所得税は扶養なし単身者の概算値です。 総支給(月)手取り目安社保+税負担手取り率18万円約15.0万円約3.0万円83.3%22万円約18.2万円約3.8万円82.7%25万円約20.5万円約4.5万円82.0%30万円約24.3万円約5.7万円81.0%35万円約28.0万円約7.0万円80.0% ※住民税は2年目課税、所得税は標準的な扶養なし単身者の概算。2026年度から子ども・子育て支援金が上乗せされるため、実際の手取りはここからさらに月数百円程度下振れします。 総支給が上がるほど「税・社保の取り分」も増えて手取り率は下がっていく構造です。昇給してもなぜか「あまり増えた感じがしない」理由は、この手取り率の低下にあります。 2026年度から新登場:子ども・子育て支援金 朝日新聞の報道(2026-04-19付・中川透記者)によれば、2026年度(今年度)から「子ども・子育て支援金」が新設され、5月から徴収が始まります。 徴収方法:健康保険料に上乗せ 金額:被保険者1人あたり初年度(2026年度)は月250〜450円程度から開始し、段階的に引き上げ。2028年度に月450円前後で平準化する政府試算(収入や加入する健保組合で変動) 使途:児童手当の拡充、妊娠・出産時の給付、保育サービス拡充などの子育て支援 ポイント:子どもがいない人・独身の人も一律で負担 この「子どもがいない人も負担する」という設計が、ネット上で「独身税」と呼ばれて批判を集めています。 政府側の説明は「少子化は社会全体の問題であり、全世代で子どもを支える仕組みが必要」というもの。この見方自体は制度論としては一貫しています。 ここからは私個人の立ち位置を書きます。初年度月数百円なら正直、誤差レベル。問題はそこじゃない。気になっているのは2点です。 健保料率という「天井のない器」に乗せたこと。健保上乗せ方式は、料率さえ動かせば国会審議なしで上限を引き上げられる。2028年に月450円で本当に止まるのか、誰も保証していない 「全世代で支える」の建付けに、現役世代の負担超過が織り込まれていないこと。後述する所得再分配調査では、29歳以下世帯はすでに年40万円の払い超。そこへ「君も子育てを支えよう」と上乗せされる構造の説明が政府からはあまり聞こえてこない 私は子を持たない選択をしている独身ではありませんが、「独身税」と呼びたくなる気持ちは制度設計のあいまいさへの反発として理解できます。月額の金額より、拡張余地の大きさにこそ批判の目を向けるべきだと思っています。 なぜ厚生年金は18.3%で固定なのに、手取りは減っていくのか 「厚生年金料率は2017年から18.3%で固定されているはず。それなのに、なぜ手取り率は下がっていくのか?」 これは新社会人からもよく出る疑問です。答えはシンプルで、他の項目が増えているからです。 過去25年で静かに増えた項目 介護保険料の推移(全国平均・月額) 2075円 2000年度 4160円 2010年度 5869円 2020年度 6225円 第9期(2024-26年度) 出典: 厚生労働省(介護保険事業状況報告、第1号被保険者の全国平均月額保険料)。40歳から給与天引きで徴収される介護保険料(第2号被保険者分)もこのトレンドに連動して上昇しています。 40歳から始まる介護保険料は、制度創設当初(2000年度)の月2,075円から、第9期(2024〜2026年度)には全国平均で月6,225円まで約3倍に増えています。 ...

2026年4月24日 · HIKO

毎月分配型投信17本、10年後の結末|35%が償還で消滅していた

年収300万円代から資産形成をスタートした30代会社員のHIKOです。投資歴は11年(2015年NISAスタート)。保険業界で10年働いたあと、今はIT企業で会社員をしています。遠回りしたからこそ言える「やらなくていい失敗」を30代のリアル目線で発信しています。今回は、2015年に旧NISAで買って2年後に全部解約した毎月分配型投信17本が、解約から10年経った今どうなっているのかを一本ずつ追跡した話です。 先にこの記事の立ち位置を書いておきます。 2015年に旧NISAで毎月分配型投信を17本まとめ買いして、2017年に全解約し▲25万円を確定した話は、先に公開したこちらの記事で全貌を書きました。 → 旧NISAで毎月分配型投信に16本も手を出した失敗談|2015年の私が陥った「毎月おこづかい幻想」 今回の記事は、その続編というか、「自分が解約したあとの17本の行方」を2026年4月時点で全部追いかけた、という内容です。 なぜ今さら調べたかというと、「もしあのとき解約せずにホールドしていたら、今どうなっていたんだろう」という素朴な疑問があったからです。10年ってそれなりの期間で、当時20代だった私が30代になる時間幅です。ファンドの運命もそれなりに動いていました。 先に結論だけ書きます。 17本中、6本はすでに償還済み(=運用終了・強制現金化) 17本中、10本は2026年4月現在も運用継続中 17本中、1本は同名で追跡できず(リネームor統合の可能性) 率にすると 17本中6本(35%)が10年以内に消滅=「3本に1本は強制終了」 という結果でした。 「買った投信そのものが消える」というのが、毎月分配型の地味だけど一番重い構造リスクだと今は思っています。以下、1本ずつ見ていきます。 17本の10年後マップ(2026年4月時点) 先にサマリを1枚で見せます。 毎月分配型投信17本 10年後のステータス(本数) 6本 償還済 10本 運用継続中 1本 追跡不能 2026年4月時点、各運用会社の公式サイト・目論見書・運用報告書で確認。ステータス判定は運用継続/繰上償還/満期償還/同名ファンド確認不可の4区分。 17本中6本(35%)が10年以内に消滅=「3本に1本は強制終了」。これが、10年追いかけてみて一番インパクトが大きかった数字です。 たとえば償還済みの1本「アジア・エクイティ・インカム・ツインα(毎月分配型)」は、当時の運用会社(国際投信投資顧問、現:三菱UFJアセットマネジメント)が発行した臨時報告書・繰上償還のお知らせPDFで、2020年8月11日に純資産総額の減少を理由に繰上償還と確認しました。このように「どの会社のどの書類で確認したか」を1本ずつ突き合わせていく作業です。 株と違って、投信の「償還」は自分の意思と関係なく訪れます。運用会社が「このファンドはもう維持できない」と判断したら、持っているかどうかに関わらず運用終了=基準価額で強制現金化されます。損切りタイミングすら自分で選べないということです。 ① すでに償還済み(6本) まず、消えていった6本から。 1. グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンド(毎月分配型) 2024年12月17日、満期償還 設定日から運用期間を決め打ちしている「償還日設定型」で、満期まで持って終了したタイプ 私がこの記事の前編で「ワースト2位 ▲62,235円」とした張本人です。三階建てREITの典型で、通貨選択・オプションを重ねた商品設計でした。満期日が決まっていたおかげで、持ち続けた人も「いつ終わるか」は見えていた分、繰上償還よりは筋が通った終わり方だったと思います。 2. 日本株ハイインカム(毎月分配型)ブラジルレアルコース 2017年12月22日、償還 私が解約した2017年7月から、わずか5ヶ月後です。同じコースの「円コース」も同日に償還されています。 ブラジルレアルが長期下落トレンドに入っていた時期で、分配金利回りを演出するために通貨ベットを乗せる商品は、通貨が崩れた時点で存在意義を失います。購入者としては「買って2年半で投信そのものが消えた」というレア体験。もし解約していなかったら、強制現金化で損失が確定していた形です。 3. アジア・エクイティ・インカム・ツインα(毎月分配型) 2020年8月11日、繰上償還 こちらは「繰上償還」なので、当初の運用予定期間より前倒しで終了したタイプ 私が前編で「ワースト4位 ▲23,526円」としていたファンドです。高配当アジア株にオプションプレミアム戦略(ツインα)を乗せるという、これも凝った商品。繰上償還に至った背景は運用報告書を読む限り、純資産総額が維持ラインを下回ったためと推察できます。 繰上償還の怖さは、投資家が「もう少し待てば回復するかも」と思っていても、運用会社が見切りをつけると問答無用で終わらせられることです。 4. ニッセイブラジル高配当株ファンド(毎月決算型) 2021年9月28日、償還 ブラジルレアル系がこれで2本目の退場。2015〜2020年代前半にかけてブラジル関連ファンドはかなりの数が償還されていて、このファンドもその一つでした。 5. 楽天USリート・トリプルエンジン(レアル) 2025年8月15日、満期償還 設定当初からの償還日設定型で、10年ほど運用して満期を迎えた形。ただし「トリプルエンジン」というネーミングの通り、米国REIT × 通貨選択(レアル)× 何らかのブースト戦略、の三階建てで、満期まで持った投資家の手元にどれだけ残ったかは想像したくないタイプです。 ...

2026年4月23日 · HIKO

松井証券は楽天・SBIに勝てるのか【30代投資家が3社使って正直比較】

「ネット証券は楽天かSBIで決まり」——たしかにその通りです。私自身もメインは楽天証券で、コナカ株も楽天証券の特定口座で保有しています。そのうえでSBI・松井も実際に開設して触ってきました。3社を並べて使っていると「この用途なら松井のほうが合ってる」という瞬間が確かにあります。年収300万円台で投資を始めて11年、青山商事で31万円の含み損を出してコナカを今も塩漬け中の私が、松井証券の優位点を楽天・SBIと正直に比較してまとめます。 結論:松井が「勝てる」ポイントは確かにある 楽天・SBIが総合力で強いのは事実です。投信本数も口座数もSBI/楽天が上で、ポイント経済圏との連携も強い。それでも松井証券には、3社を並べたときに明確に勝っている領域があります。 松井証券が楽天・SBIより優れている点(要約) 投信残高ポイントが業界最高水準(最大年1%) — 投資信託(ETF・REIT・MMFを除く)が広く対象。アクティブ系・信託報酬がやや高めの銘柄を持つ人ほど効く 25歳以下は1日定額の上限まで国内株手数料が無料 — 楽天/SBIにはない年齢縛り優遇 HDI格付け15年連続三つ星のサポート体制 — 電話・Web両部門で最高評価 NISA口座は日本株・米国株・投信すべて手数料0円 — ここは3社横並びだが、松井はこれをサポート手厚く提供 米国株は約5,000銘柄水準 × 手数料0ドルから — 取扱本数は楽天/SBIと同水準まで追い上げ済み 逆に、楽天/SBIに明確に劣る点もあります(後述)。それでも「この人なら松井で間違いなく得をする」という層が存在します。先に結論だけ言うと、サポート重視の初心者・25歳以下・投信を長期で大量保有する人は、松井を素直に選んでいいと思います。 楽天証券 楽天経済圏◎ アプリ最強 ★★★★★ SBI証券 総合力No.1 IPO最多 ★★★★★ 松井証券 サポート最高 投信還元率1% ★★★★☆ 比較1:手数料体系(NISAは横並び・特定口座は松井が独自) 項目松井証券楽天証券SBI証券NISA国内株手数料0円0円0円NISA米国株手数料0円0円0円NISA投信買付手数料0円0円0円特定口座 国内株(1日約定50万円以下)0円0円(ゼロコース要SOR同意)0円(ゼロ革命)特定口座 国内株(50万円超)1日定額 100万円まで1,100円ゼロコースなら0円ゼロ革命なら0円25歳以下 国内株1日定額の上限まで全額無料通常コース通常コース ここが松井の独自ポイント: 25歳以下は約定金額に関係なく1日定額制の手数料が全額免除(※対象は現物・制度信用・無期限信用。PTSナイトタイム取引・一日信用取引などは対象外)。社会人になりたての20代前半が個別株を本格的にやるなら、このゾーンは松井が圧勝します。 ここは楽天/SBIに負けている: 26歳以上で「1日50万円超の現物株を頻繁に売買する」スタイルだと、ゼロコース(楽天)/ゼロ革命(SBI)に対して松井は手数料が発生します。デイトレード寄りの中堅層は楽天/SBIのほうが安いです。 比較2:投信のポイント還元(松井の最大の武器) 長期積立で一番効いてくる差は、ここです。 還元の種類松井証券楽天証券SBI証券投信残高に対する還元投資信託(ETF・REIT・MMF除く)対象・年最大1%※一部銘柄のみ・銘柄ごとに料率異なる投信マイレージ(銘柄により0.0175%〜0.25%)クレカ積立還元あり楽天カード積立で0.5〜2%(ブラックカード時2%)三井住友カード積立で0.5〜3%(プラチナプリファード上限3%、改定後)ポイント交換先dポイント・PayPayポイント・Amazonギフト等楽天ポイントVポイント・Pontaなど ※年最大1%はアクティブ系一部銘柄のみ。eMAXIS Slim オルカンは0.0175%、S&P500は0.028%程度。 ここが松井の独自ポイント: 投信残高に対するポイント還元が「投資信託(ETF・REIT・MMF除く)対象」で広く還元される唯一の証券会社。楽天/SBIは銘柄単位で対象が絞られていますが、松井は対象範囲の広さで頭ひとつ抜けています。 ただし「年最大1%」が効いてくるのは信託報酬がやや高めのアクティブ系銘柄の保有者です。eMAXIS Slim オルカンクラス(信託報酬0.05775%)の場合、松井の還元率は0.0175%程度で楽天/SBIと大差はありません。信託報酬1%前後のアクティブ投信を1,000万円保有しているような人なら、年間最大10万円相当のポイントが見込める計算で、ここはアクティブ寄りの長期投資家にとって決定的なメリットになります。 ここは楽天/SBIに負けている: クレカ積立の「入口の還元率」は三井住友カード(プラチナプリファード)×SBIや、楽天カード(ブラック)×楽天証券のほうが上限が高くなります。松井の強みは「保有(特にアクティブ系)」、楽天/SBIの強みは「買い付け」 と理解すると分かりやすいです。 比較3:米国株(取扱本数・手数料・為替ともにほぼ横並び) 項目松井証券楽天証券SBI証券米国株取扱銘柄数約5,000銘柄水準約5,000銘柄水準約5,000銘柄水準米国株手数料(特定口座)0ドル〜(約定代金の約0.495%、上限22ドル)0ドル〜(同条件)0ドル〜(同条件)NISA米国株手数料0円0円0円為替手数料(米ドル)0銭0銭0銭 ここはほぼ横並び。 数年前まで「松井は米国株が弱い」と言われていましたが、2024〜2025年で取扱本数を一気に拡大して3社とも約5,000銘柄水準で並びました。NISA口座での米国株売買手数料も3社とも0円です。 為替手数料も3社とも0銭で横並びになりました(SBIは2023年12月1日、松井は2023年12月4日に無料化、楽天はそれ以前から0銭)。以前は「為替なら楽天」と言われていた時代もありますが、業界改定で差はなくなっています。米国株のNISA手数料0円・取扱5,000銘柄水準・為替0銭はほぼ並んでおり、米国株メイン用途で松井が劣後する点はほぼなくなった、というのが現在の正確な評価です。 比較4:投信ラインナップ・IPO・独自ツール 項目松井証券楽天証券SBI証券投信本数約1,800本約2,500本約2,600本IPO取扱取扱あり(中堅)取扱あり(中堅)業界トップロボアド投信工房(無料)楽ラップ(有料)SBIラップ(有料)PCツールネットストック・ハイスピードマーケットスピードIIHYPER SBI 2 ここが松井の独自ポイント: ロボアド「投信工房」は手数料無料で運用できます。楽天のラップ・SBIのラップは運用手数料+信託報酬で合計年率0.7〜1%程度の運用コストがかかるのに対し、松井のロボアドは投信本体の信託報酬のみ。ポートフォリオ提案を無料で受けたい初心者には松井が有利です。 ここは楽天/SBIに負けている: 投信本数はSBI/楽天が約2,500〜2,600本に対して松井は約1,800本。マニアックなアクティブファンドや新規設定された投信を真っ先に買いたい人には不利です。IPO(新規上場株)の取扱社数はSBIが圧倒的トップで、IPO目当ての人はSBIが必須です。 比較5:サポート体制(ここは松井が頭ひとつ抜けている) 項目松井証券楽天証券SBI証券HDI格付け(問い合わせ窓口)15年連続 三つ星(最高評価)三つ星実績あり三つ星実績あり電話相談専門オペレーター対応ありありWeb/チャットありありあり専用相談窓口NISA・iDeCo・遺産相続まで個別窓口あり一般窓口一般窓口 ここが松井の独自ポイント: HDI-Japan主催の問い合わせ窓口格付けで電話・Web両部門15年連続で「三つ星(最高評価)」を獲得しているのは松井証券だけです。「ネット証券は安いけど何かあったとき不安」という親世代・初心者層には、これが決定打になります。 楽天/SBIも電話窓口は用意していますが、「専門オペレーターが個別商品まで踏み込んで案内してくれる」体験の濃さは松井が頭ひとつ抜けている、というのが3社使ってきた率直な印象です。ITリテラシーが投資慣れに追いつかない層には、松井のサポートは現金より価値があります。 結局、松井証券はどんな人におすすめか 3社全部使った私の率直な振り分けです。 あなたのタイプおすすめ理由楽天カード/楽天市場ヘビーユーザー楽天証券クレカ積立還元+楽天経済圏三井住友カード持ち・投信本数重視SBI証券クレカ積立高還元+業界最多投信IPO狙いたいSBI証券取扱社数・割当数ともにトップ25歳以下で個別株もやる松井証券1日定額の上限まで国内株手数料0円サポート重視(親世代の口座も)松井証券HDI三つ星15年連続、電話で完結アクティブ系投信を長期で大量保有松井証券投信残高ポイント年最大1%が効くロボアドを無料で試したい松井証券投信工房は手数料0円デイトレ・短期売買中心楽天証券アプリの使いやすさ・約定スピード 「一人一証券」で考える必要はないので、メインを楽天/SBIに置きつつ、長期保有のNISA成長投資枠だけ松井に分ける、という使い分けも普通にアリです。 私自身は楽天証券をメインにしていて、コナカ株(特定口座)も楽天証券で保有していますが、サポートやロボアドを試すために松井の口座も併用しています。 ...

2026年4月23日 · HIKO

旧NISA 10年で配当90万円を実現した銘柄構成と年次推移【楽天証券CSVを元に集計】

2015年から2024年までの10年間、旧NISA口座で受け取った配当金の税引後合計を確定させました。楽天証券から出力した配当CSV(dividendlist_20260422/実際の取引履歴ベースの一次データ)で集計した結果、904,551円。ほぼ90万円。この記事では年次推移と銘柄別の貢献度、そして10年分のCSVから読み取れた教訓をまとめます。 ※この記事はこんな人向けです 新NISAをこれから始めるか迷っている 高配当投資に興味がある 実際の配当実績を見て判断したい 1つでも当てはまる方は、そのまま読み進めてください。 税引後10年合計:904,551円 旧NISAでの配当金は非課税です。同じ配当を特定口座で受け取ると、約20.315%の税金が引かれます。 つまり旧NISAでなければ、約90万円の手取りが約72万円まで減っていたということ。この差額18万円が、非課税制度を10年間使い倒した成果です。 まず年次推移を見てください。 注記:毎月分配型ファンドについて 本記事の集計には毎月分配型ファンドの分配金も含まれています。ただし毎月分配型ファンドは、タコ足分配・基準価額の長期下落など、10年間保有してみて反省点が多かった商品です。本記事では配当実績の事実だけを淡々と載せていますが、「なぜ選んでしまったか/何を学んだか」は別記事で改めて振り返る予定です。毎月分配型ファンドを今から買おうか迷っている方は、その記事が出るまで判断を保留していただくことをおすすめします。 旧NISA口座 年次配当金(税引後・円) 111408円 2015 149258円 2016 82283円 2017 70452円 2018 67903円 2019 61503円 2020 37867円 2021 64553円 2022 118477円 2023 140846円 2024 楽天証券 配当CSV(dividendlist_20260422)より集計。旧NISA口座のみ/税引後実額/個別株・毎月分配型ファンド・ETF分配金を含む/USD建は140円/USD概算換算。 10年の山谷が見て取れます。結論として、配当は一直線では増えません。 2015〜2016年:NISA枠を目いっぱい使った直後で高配当銘柄の受取額がピーク 2017〜2021年:ファンドの分配見直し・銘柄入れ替えで一時的に凹む 2022年以降:ETFと毎月分配型ファンドの立ち上がりで再加速 2024年:140,846円で10年中2番目のピーク この推移を見るとわかる通り、配当は急に増えるものではありません。 ただし、積み上げていくと 「何もしなくても毎年10万円以上入ってくる状態」には到達します。 購入タイミング別:10年分の口座設計 旧NISAの年間非課税枠は2014〜2015年が100万円、2016〜2023年が120万円でした。私はこの枠を毎年ほぼ使い切る形で積み上げています。 年ごとの購入方針はシリーズ記事にまとめているので、詳細はそちらで。 旧NISA 2015年:始めての個別株で学んだこと 旧NISA 2016年:銘柄分散を意識し始めた年 旧NISA 2018年:買い増しと銘柄入れ替えの試行錯誤 旧NISA 2019年:銘柄選定の試行錯誤 シリーズを全部通して読むと、配当金の年次推移が「なぜそうなったか」がわかるようになっています。 ...

2026年4月23日 · HIKO

旧NISAで毎月分配型投信に17本も手を出した失敗談|2015年の私が陥った「毎月おこづかい幻想」

年収300万円代から資産形成をスタートした30代会社員のHIKOです。投資歴は11年(2015年NISAスタート)。保険業界で10年働いたあと、今はIT企業で会社員をしています。旧NISAの10年を振り返るといろいろ失敗していますが、今回はその中でも一番の「黒歴史」、毎月分配型投信を一気に17本まとめて買ってしまった話をします。遠回りしたからこそ言える「やらなくていい失敗」の実例として読んでもらえたら嬉しいです。 結論を先に書きます。 2015年に旧NISAで毎月分配型投信を17本まとめて買い、2年間保有した結果、 投入元本:1,029,926円 解約で戻ってきた金額:778,933円 受取分配金(税引後・2年強の累計):約29,640円 実質の損益:約▲221,000円(非課税枠103万円を使って約22万円失った) という、旧NISAで一番やってはいけない使い方をやり切ったのが私です。以下、楽天証券の取引履歴CSVから全17本分の確定損益を洗い出して振り返ります。 2015年、私は毎月分配型投信を17本買った 今振り返ると、自分でも意味がわかりません。 2015年、旧NISAを始めた直後の私は、毎月分配型の投資信託を17本、同時に旧NISA口座で買っていました。金額としては枠100万円のうちの大半(約103万円)をそれに充てていました。 楽天証券の取引履歴CSV(adjusthistory(JP)_20260423)で確認した、購入したファンドのフルラインナップがこちらです。 日本株アルファ・カルテット(毎月分配型) グローバル・リート・トリプル・プレミアム・ファンド(毎月分配型) 楽天USリート・トリプルエンジン(レアル)毎月分配型 日本株ハイインカム(毎月分配型)ブラジルレアルコース 日本株ハイインカム(毎月分配型)円コース 好配当グローバルREITプレミアム・ファンド 通貨セレクトコース(トリプルストラテジー) ニッセイブラジル高配当株ファンド(毎月決算型) ニッセイ パトナム・毎月分配インカムオープン アジア・エクイティ・インカム・ツインα・ファンド(毎月分配型) MHAMトリニティオープン(毎月決算型)(ファンド3兄弟) T&D 世界優良株ファンド(毎月決算型)(プライムコレクション) 国際オーストラリア債券オープン(毎月決算型) 明治安田日本債券ファンド(ホワイトウィング) 三井住友・げんきシニアライフ・オープン グローバル・ヘルスケア&バイオ・ファンド(健次) ニッセイ 健康応援ファンド DIAM DLIBJ公社債オープン(中期コース) ……改めて書き出すと、完全に「毎月分配型投信の闇セット」です。ブラジルレアル、トルコリラ的通貨選択、トリプルエンジン、ファンド3兄弟。ひと昔前の『毎月おこづかい系投信』の典型が全部入っています。 これを、よりにもよって非課税の旧NISA枠を使って買っていました。ここが一番の失敗です。 なぜ毎月分配型を買ってしまったのか 2015年当時、私が毎月分配型に惹かれた理由は、今思えばシンプルでした。 「毎月お金が振り込まれる」という響きに弱かった 分配金利回り10%超の表記を見て『NISAで非課税なら最強じゃん』と思った 銀行や証券会社の売れ筋ランキング上位だった 商品名がカッコいい(トリプルエンジン、ツインα、ファンド3兄弟) ほぼ完全に、見た目と響きだけで選んでいました。 20代の私は、投資を「毎月の副収入」のように考えていました。給料とは別に毎月1万円、2万円が振り込まれる口座がある、という絵を本気で描いていた。お金の本を何冊か読んでいたはずなのに、「毎月分配型は元本取り崩し」という最重要の注意点が、なぜかスポッと抜け落ちていました。 2年保有した結果:受取累計は約29,640円 実際どうだったか。楽天証券のCSVで、2015年5月から2017年7月までの分配金受取額を年次で集計するとこうなります。 旧NISA 毎月分配型投信の年次受取額(円・税引後) 11921円 2015年 15456円 2016年 2263円 2017年 楽天証券 配当CSV(dividendlist_20260422)より/旧NISA口座 投資信託カテゴリのみ集計/受取金額ベース(特別分配金=元本払戻は含まない) 3年分合わせて、受取累計は約29,640円。 ...

2026年4月23日 · HIKO

オルカンに1.4兆円流入、前年の1.5倍。2つの視点で読み解く【30代の資産形成】

オルカン、買いの勢いが止まらない 2026年4月、日経新聞が興味深い数字を報じました。 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、通称「オルカン」への純流入額が、年初から4月17日までで1兆4,169億円。前年同期比で約1.5倍のペースになっているといいます(出典:日本経済新聞 2026年4月22日朝刊、調査元:三菱アセット・ブレインズ)。 新NISAが始まって3年目。制度への慣れも進み、「積立は長期で」という考え方が個人投資家に定着してきた——というのが記事の趣旨です。 オルカン年初〜4月17日時点の純流入額(億円) 9446億円 前年同期 14169億円 今年 前年比約1.5倍のペース。日本の家計資産が構造的に動き始めている この数字、素直に「すごいな」と思う一方で、少し立ち止まって考えてみたくなりました。 そこで今回は、辛口の懐疑視点と、俯瞰の構造視点の2つで、このオルカンブームを読み解いてみます。 視点① 辛口に見る:「みんなが買っている時」が一番怖い まずは、群集心理を疑うリアリストの視点から。 「みんながやっているから安心」ほど投資で危ない発想はない、という切り口でこのニュースを見てみます。 ① 1.4兆円の「出口」を考えたことがあるか 年初からたった3ヶ月半で1.4兆円。日本人の個人金融資産の一部が、1本の投資信託に集中的に流れ込んでいるということです。 積立は長期前提なので、普段は気にならない。でも、リーマンショック級の暴落が来たときに、この「国民的ファンド」がどう動くか。 基準価額が半値近くまで下がる 積立を止める人、解約する人が出始める 解約に応じるために運用会社は組入銘柄を売る 相場の下げをさらに加速させる ——という負の連鎖は、理屈の上では確実に起こりえます。 みんなが「長期だから大丈夫」と言っているときほど、長期で持ち切れない人が多い——これが歴史の教訓です。 ② オルカンは実質「米国株ファンド」である オルカンの中身を見たことがありますか? 国別比率はアメリカが約60%前後。残りを日本、イギリス、フランス、中国などが数%ずつ分け合っている構造です。 「全世界分散」と聞くと均等に分散されているようなイメージを持ちますが、時価総額加重なので実質アメリカ集中です。トランプ政権2期目の関税政策、AI関連株の過熱感、ドル円の変動——これらを全部引き受けているのがオルカンです。 「世界に分散してるから安心」と思っている人は、自分がアメリカに6割張っていることを自覚しているか。 耳が痛いですが、正しい問いです。 ③ 「思考停止の積立」は、投資ではなく信仰 新NISAで積立を始めた人の中には、「インフルエンサーが勧めていたから」「オルカンが正解と聞いたから」というだけで買っている人も少なくない。 これ自体は悪いことではありません。行動しないよりは、はるかにいい。 ただ、自分が何に、どれくらい、なぜ投資しているのかを説明できないまま続けるのは、投資ではなく信仰です。暴落が来たときに信仰は簡単に折れます。 視点② 俯瞰で見る:日本の「お金の文化」が変わる瞬間 一方で、もっと引いた時間軸・社会構造の視点から見ると、同じニュースはまったく違う顔を見せます。 ① 「貯蓄から投資へ」のスローガンが、やっと現実になった 1990年代から30年以上、政府・金融庁は「貯蓄から投資へ」と言い続けてきました。でも、ほとんどの日本人は動かなかった。定期預金と保険と住宅ローン——それが家計の標準でした。 ところが新NISAとオルカンの登場で、日本人が初めて「世界の株式市場」を生活の一部にし始めている。この1.4兆円は、単なる投信への資金流入ではなく、日本の家計資産が海外資産に構造的にシフトする最初の波だと見るべきです。 これは金融史というより、生活史の転換点です。 ② SNS時代の「集合知」としてのオルカン なぜオルカンだったのか。なぜひふみ投信でも、テーマ型ファンドでもなかったのか。 答えはシンプルで、SNS・YouTube・ブログで個人投資家が議論し続けた結果、「低コスト・全世界分散・長期積立」という解が合意形成されたから。 インデックス投資の思想、低コストファンドの登場、個人ブロガーの10年以上にわたる発信——それらが積み上がった議論が、新NISAというインフラと合流して、1本のファンドに結晶化した。 これはマスメディアの啓蒙ではなく、個人発信の積み重ねが動かした現象と言えます。情報の民主化が金融商品の売れ筋を決めた、稀有な例です。 ③ 「長期で持つ」は、思想であってテクニックではない 視点①では「思考停止の積立は危うい」でした。視点②はこれを逆から照らします。 長期で持てる人は、相場の上下ではなく、自分の人生の時間軸で投資している人。 ...

2026年4月22日 · HIKO

クラウドクレジットで381万円・309本に投資した結果【30代の実体験・実績利回り年3.12%】

📢 【お知らせ】クラウドクレジットは2024年4月1日付でバンカーズに統合されました 運営会社が株式会社バンカーズに移管され、「CROWD CREDIT」プラットフォームのサービス名・サービス内容自体に変更はありません。投資家側の手続きも不要です。本記事は旧クラウドクレジット時代の投資を、現バンカーズのマイページで確認した実数字で振り返ったものです。 → 株式会社バンカーズ・ホールディング プレスリリース(2024年2月22日) 381万円・309本に投資して、実績利回りは年3.12%でした クラウドクレジット(現バンカーズ)に投資していました。 数字を先に出します。マイページの「償還済みファンド」を全件合計した実数字です。 出資総額:¥3,810,000(全309本) 償還済み損益:+¥167,939 運用中(遅延)残高:¥73,280(7本・すべて遅延) 平均当初予定利回り:年8.93% 平均実績利回り:年3.12% ソーシャルレンディング309本の予定利回り vs 実績(%) 8.93% 当初予定 3.12% 実績 予定の約3分の1。高利回りは『夢』に近い数字だった 数字だけ見ればかろうじてプラス。でも、予定利回りの3分の1強しか取れていません。そして遅延中の7本(¥73,280)は全損すれば最終損益は+¥94,659まで縮みます。 9年近くお金を預けた結果としては、ほぼトントンが現実です。 この記事は、そのリアルな実体験を正直に書いたものです。 私のプロフィール(投資開始当時) 30代前半・都内会社員 手取り月35万円前後 家賃:港区1K・16万円 毎月の余裕:3〜4万円 ファンド選びの基準:ほぼ「当初予定利回り年10%以上」のものを優先 「普通に貯金しても増えない。どうせやるなら二桁利回りだ」——そう思って探し始めたのがきっかけです。 実際、309本のうち115本(約37%)が予定利回り10%超のファンドでした。今振り返ると、この「10%縛り」こそが一番のリスク源でした。 クラウドクレジットとは? クラウドクレジットは、海外の中小企業や個人への融資を仲介するソーシャルレンディングサービスです。 投資家がお金を出して、海外の借り手に貸し付ける 利息収入を投資家に還元する仕組み 当時の募集ファンドは予定利回り年10〜13.5%(私の投資範囲) 当時の私には「低リスクで高利回り」に見えました。でも、それはリスクを正しく理解していなかっただけでした。 そしてもう一つ、投資を後押ししたのが創業者の存在です。当時のクラウドクレジット創業者はとても聡明な方で、インタビュー記事や登壇資料を読むたびに「この人が作ったサービスなら信頼できる」と感じました。さらに、自分のお金が途上国の中小企業や個人の資金需要につながる——利回りを取りながら社会貢献にもなる、という建て付けに強く共感したのも事実です。投資を始めた動機としては、利回りと同じくらい、この「世界のどこかの役に立てる」という感覚が大きかったと思います。 実績サマリ(マイページ実数字) 項目数値投資した本数309本出資総額¥3,810,000償還済み損益+¥167,939運用中(遅延)残高¥73,280(7本)平均当初予定利回り年8.93%平均実績利回り年3.12%利益で終わったファンド227本(73.5%)赤字で終わったファンド82本(26.5%) 4本に1本は赤字で終わっています。かろうじてプラスなのは「当たった案件」の上振れが「外れた案件」の下振れをぎりぎり上回っただけ。仕組みとして安全だったわけではありません。 儲かったファンド:大当たりは「タンザニアシリング建て」 全体はぎりぎりプラスですが、個別に見るとはっきり勝っていた案件もあります。予想外に刺さったのはタンザニアシリング建て 東アフリカ金融事業者支援ファンドです。 ファンド出資額当初予定実績利回り損益東アフリカ金融11号¥50,00012.4%25.75%+¥26,389東アフリカ金融12号¥20,00012.5%27.25%+¥11,546東アフリカ金融16号¥20,00012.3%26.73%+¥11,172東アフリカ金融18号¥20,00012.2%25.36%+¥10,633東アフリカ金融15号¥20,00012.4%23.9%+¥9,918 予定利回り12%台のものが実績20%台後半まで伸びた形です。これは金利に加えてタンザニアシリング対円の為替差益が効いた結果でした。 メキシコペソ建て(中部メキシコ中小企業向けローンファンド4号:予定11.5%→実績40.34%)なども同じパターンで、新興国通貨が対円で強含んだ時期の円安恩恵が大きかったです。 ただし、後述するように、これは単に為替が追い風だっただけです。逆に吹けば、同じ仕組みで同じだけ損します。 負けたファンド:確定損失の実例 一方で、しっかり元本を削られた案件も多数あります。 全損(▲100%) ラスベガス商業施設再開発事業者支援ファンド1号:¥10,000出資 → ▲¥10,000(全損) 「米国不動産だから安全そう」というイメージだけで買ったのが正直なところです。結果は元本ゼロで運用終了。 ...

2026年4月21日 · HIKO

オルカン積み立て、30代が今すぐ始めるべき理由【新NISA対応】

まずはオルカン1本、余裕があれば月3万円を目安に。多くの30代にとって、これが"十分に合理的な選択"です。 投資歴11年のHIKOです。2015年にNISAを始めて以来、個別株で何度も失敗しながら、最終的に「オルカンに積み立てる」が一番シンプルで強いという結論に行き着きました。この記事では、その理由と始め方を順番に説明します。 オルカンとは何か eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)、通称「オルカン」は、世界47カ国・約2,900銘柄に分散投資できる投資信託です。三菱UFJアセットマネジメントが運用しています。 アメリカのApple、日本のトヨタなど、世界を代表する大企業をまとめて自動で保有できるイメージです。 信託報酬は年率0.05775%(税込)。100万円を運用して年間コストはわずか約578円という低水準です。 オルカン 全世界47カ国 約2 900銘柄 信託報酬 0.05775% ★★★★★ S&P500 米国500社に集中 信託報酬 0.09%前後 ★★★★☆ 個別株 銘柄選定が必要 値動きの振れ大 ★★☆☆☆ なぜS&P500じゃなくて全世界なのか S&P500(米国500社インデックス)も優秀な選択肢です。ただ、「これから先もアメリカが世界をリードし続ける」という前提が必要です。 過去100年を振り返れば、覇権国は変わり続けました。1900年代初頭はイギリス、20世紀中盤にアメリカが台頭し、近年は中国・インドの存在感が増しています。次の20〜30年、アメリカが同じポジションを保てるかどうかは誰にもわかりません。 全世界に分散することで、どこかが沈んでもどこかが浮かぶ。これが、オルカンを選ぶ本当の理由です。 月いくら積み立てればいいか よく聞かれる質問です。結論から言うと、生活費を圧迫しない範囲であればいくらでもいいです。 目安として考え方を整理します。 月額年間投資額20年後(年率5%想定)1,000円12,000円約49万円10,000円120,000円約493万円30,000円360,000円約1,480万円 月1,000円でも複利の恩恵は受けられますが、老後への効果はかなり限定的です。可能であれば月1万円以上、余裕があれば月3万円を目安にすると、20〜30年後に意味のある資産額になってきます。 ただし、「無理して3万円」より「余裕で1万円」のほうが長続きします。まずは継続できる金額から始めて、収入が上がったら引き上げる方法が現実的です。 未来は誰にも読めない 「今は相場が高い気がする」「円安だから海外投資は怖い」という声をよく聞きます。 気持ちはわかりますが、相場のタイミングを当てられる人はプロでもほとんどいません。2020年コロナショックのときも、「まだ下がる」と待っていた人の多くは底値を逃しました。逆に「もうすぐバブル崩壊では」と言われ続けた2021〜2023年も、積み立てを続けた人は資産を増やしました。 未来を当てなくていい仕組みをあらかじめ持っておく、それがオルカンを選ぶ本当の理由です。 新NISAとの組み合わせ方 2024年から始まった新NISAでは、投資で得た利益が非課税になります。 つみたて投資枠:年間120万円まで 成長投資枠:年間240万円まで 生涯非課税枠:合計1,800万円 オルカンは「つみたて投資枠」の対象商品です。月3万円で積み立てると年間36万円、月10万円なら年間120万円でつみたて枠を使い切れます。利益が非課税になるので、長期運用との相性は抜群です。 2026年にNISAがさらに改正される見通しがあります。ただ、改正があってもオルカン積立の結論は変わりません。改正の内容と「今すぐ始めるべき理由」をまとめました。→ 【2026年NISA改正まとめ】結局どうする?30代投資家の結論 実際の始め方(3ステップ) ステップ1:ネット証券に口座を開く おすすめは楽天証券かSBI証券です。どちらも口座開設・維持費用は無料で、スマホから10〜15分程度で申し込めます。 ステップ2:新NISAのつみたて投資枠でオルカンを設定する 口座開設後、「つみたて投資枠」を選択し、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を検索して月額と積立日を設定します。 ステップ3:放置する 設定が完了したら基本的にやることはありません。毎月自動で買い付けが行われます。相場が気になっても、売らずに続けることが最も重要です。 よくある疑問 Q. 今から始めても遅くない? A. 遅くありません。複利効果は長期間ほど大きくなりますが、始めるなら早いほど有利です。10年後に「10年前に始めればよかった」と思わないために、今が一番早いタイミングです。 Q. 元本割れしない? A. 投資である以上、元本割れのリスクはあります。ただし、長期(10〜20年以上)で見ると、過去のデータでは世界株式インデックスはプラスになっています。短期の値動きに惑わされず保有し続けることが大切です。 Q. 100円から始められる? A. SBI証券・楽天証券ともに100円から積み立てられます。まずは少額で感覚をつかんでみましょう。 まとめ オルカンは世界47カ国・約2,900銘柄に分散できる低コストインデックスファンド S&P500より全世界のほうが、どこが勝っても対応できる 月3万円が目安だが、まずは継続できる金額からスタートでOK 新NISAのつみたて投資枠で非課税運用が最適解 相場のタイミングは読まず、積み立て続けることが唯一の正解 ここまで読んだなら、あとは始めるだけです。5分で終わるので、今日中に設定まで終わらせてください。 オルカンを今すぐ積み立てるなら 新NISAつみたて投資枠100円からOK。楽天証券なら楽天ポイントも使えて、スマホから10分で口座開設できます。 楽天証券で無料口座開設する → ※アフィリエイトリンクを含みます(TGアフィリエイト)。口座開設・維持費用は無料。 あわせて読みたい 新NISAを30代で始める方法|初心者が最初にやること5ステップ 投資初心者は何から始める?30代会社員のリアルな始め方 証券口座おすすめ比較|楽天・SBI・松井を11年使って正直比較 旧NISAで個別株投資に失敗した話 2026年の新NISA制度変更点まとめ ※本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品への投資を推奨するものではありません。投資にはリスクが伴いますので、ご自身の判断と責任のもとでご利用ください。 ...

2026年4月20日 · HIKO

旧NISAで個別株投資に失敗した話|買える金額で銘柄を選んでいた私の後悔

NISAを始めた当初、私は「何を買えばいいか」がまったくわかっていませんでした。銘柄を選ぶ基準がなく、気づけば「自分が買える金額かどうか」だけで選んでいました。その結果どうなったか。今回は正直に振り返ります。 2015年、NISAを始めたものの… 2015年にNISAを始めました。「非課税で投資できるならやらないと損」という気持ちだけで口座を開設したものの、最初に直面したのは「どの株を買えばいいかわからない」という問題でした。 投資の知識もなく、企業分析もできない。結果として私がとった行動は、証券会社のランキングや株価を眺めて、“1単元10万円以内で買える銘柄"から選ぶというものでした。 今思えば、これが最初の間違いでした。 「買える金額」で選ぶと何が起きるか 1単元(100株)あたり10万円以下で買える株というのは、株価が1,000円以下の銘柄です。 当時の主な購入銘柄と株価はこんな感じです。 銘柄購入単価投資額(100株)コナカ738円73,800円丸紅746円74,690円朝日放送700円70,000円エスクリ1,069円106,900円ディア・ライフ360円36,000円 「安い=割安」ではありません。でも当時の私にはその区別がついていませんでした。 コロナショック(2020年)で現実を突きつけられた 個別株投資を続けた2015〜2020年の間、銘柄を入れ替えながら少しずつ増やしていきました。そして2020年、コロナショックが来ました。 保有していた多くの銘柄が一斉に急落。当時の私はパニックになり、含み損が拡大するなかで次々と売却していきました。 主な売却実績(2020年) 銘柄購入単価売却単価損益(配当含む)青山商事4,115円約565円−310,960円中北製作所3,825円約2,485円−106,000円エスクリ1,069円約300円−71,250円丸三証券971円約400円−41,500円オリックス1,860円約1,151円−46,165円 2020年コロナ売却 主要銘柄の損失(円) ¥-310960 青山商事 ¥-106000 中北製作所 ¥-71250 エスクリ ¥-46165 オリックス ¥-41500 丸三証券 パニック売りで合計50万円以上の損失を確定させた 特に青山商事は-31万円という、口座残高を見るのが怖くなるレベルの損失でした。 売らずに塩漬けたケースの代表例:コナカ(7494) コロナで一気に売った銘柄がある一方で、「売らずに塩漬け続けた銘柄」の代表がコナカです。NISA初年度の2015年5月21日に738円×100株=73,800円で購入したスーツ専門店です。 その後、株価は200〜400円台で長く推移して、含み損のまま9年5ヶ月持ち続けました。途中で損切りせず、旧NISAの非課税枠で配当だけを年2回受け取り続けた結果、配当累計は16,000円(1株10円×100株×16回)。 そして2024年11月26日、旧NISAの非課税期間が2024年末で終わるタイミングに合わせて、次のクロス取引をしました。 旧NISAの100株を247円で売却(取得738円→売却247円で確定損 -49,100円) 同じ日に特定口座で100株を248円で買い戻し(取得単価を248円にリセット) 銘柄としては今も100株保有していますが、口座区分は旧NISAから特定口座へ、取得単価は738円から248円へ切り替わっています。 項目金額旧NISA購入額(2015年)73,800円旧NISA売却額(2024/11/26)24,700円旧NISA確定損-49,100円旧NISA配当累計(16回・非課税)+16,000円特定口座買戻し(同日)24,800円確定損益合計約-3万円 「NISAは損失が出ても損益通算できない」実例 このコナカのクロス取引は、NISAの落とし穴を体感する実例になりました。 特定口座であれば、-49,100円の損失は同じ年に出た株式利益や配当と相殺できます。さらに余った損失は3年間繰り越して翌年以降の利益とも相殺できます。これが「損益通算」と「損失の繰越控除」です。 ところがNISA口座は非課税であることと引き換えに、この仕組みがまったく使えません。私の-49,100円は、税制上は完全に「無かったこと」として扱われます。同じ2024年に他の銘柄で利益を出していても、コナカの損失はぶつけられません。翌年以降に持ち越すこともできません。 この点が、個別株をNISAでやることの最大のリスクだと、自分で経験して初めて腹落ちしました。「非課税枠なんだから一番上がる銘柄を入れたほうが得」という考え方は、当たればその通りなのですが、外したときの損失リカバリーが税制で潰されます。インデックスファンドのように長期で右肩上がりが期待しやすい商品ならまだしも、個別株でこのリスクをわざわざ取る必要はあるのか、と今は思います。 なお、2024年からの新NISAも同じ仕様です。新NISA口座で出た損失も損益通算・繰越控除はできません。「新NISA成長投資枠で個別株を買うか」を考えるときは、この点を必ず織り込んで判断したほうが安全です。 「売らなければよかった」と今でも思う コロナショックで売却した銘柄の多くは、その後数年で株価が戻りました。 青山商事は一時的に急落しましたが、その後はアパレル不況の中でも事業を立て直しています。オリックスにいたっては、売却後に配当を大幅に増額しました。売るタイミングが最悪でした。 でも、後悔してもしかたない。問題は「なぜその判断をしてしまったか」です。 青山商事-31万円:人生最大の失敗の中身 旧NISA10年で最大の失敗が、2017年1月に青山商事を1株4,115円で100株購入したことです。投資額411,500円。購入理由は「スーツの青山なら有名企業だし、株価が下がっているから割安、配当利回りも高い」というものでした。 今振り返ると、「株価が下がっている=割安」という判断が致命的な間違いでした。株価の下落はアパレル業界の構造変化・スーツ離れという業績悪化のシグナルだったのに、当時の私はそれを業界分析せずに「割安」と読み替えてしまった。 2020年7月のコロナ売却時の数字はこうです。 項目金額購入額411,500円売却額56,540円配当合計44,000円損益-310,960円 41万円を投じて、戻ってきたのは売却・配当合わせて約10万円。配当44,000円は株価損失-310,960円の14%しか回収できていません。「配当で取り返す」は実質無理でした。この経験を経て、私が今使っている高配当株のチェックリストは次の4項目です。 売上・営業利益は直近3〜5年で成長しているか 配当性向は100%以下か 配当利回りが極端に高すぎないか(5〜6%以上は要注意) 株価が下がっている理由を自分の言葉で説明できるか 青山商事はこの4項目のうち、どれも確認していませんでした。「利回りが高い・株価が下がっている・有名企業」という見た目の安心感だけで41万円を投じた結果が、人生最大の-31万円です。 ...

2026年4月20日 · HIKO