投資歴11年のHIKOです。最初はクラウドクレジットで始め、現在はバンカーズで管理している融資型クラウドファンディングを退会しようとしたところ、その場では手続きできませんでした。その実体験を紹介します。

「もうこのサービスは使わないから退会しよう」。そう思って手続きを進めたら、その場では退会できませんでした。

なお、バンカーズでは口座を閉じる手続きを「退会」と呼びます。本記事では検索されやすい「解約」とも表記しますが、どちらも同じアカウントを閉じる手続きを指しています。

結論|取引があった年は退会できない

先に、この記事でいちばん伝えたいことを置いておきます。

  • 結論:バンカーズは、預託金残高ゼロ・未償還ファンドなしでも、その年に分配や償還などの取引がある場合は退会できません。私の場合、預託金も未償還ファンドも残っていませんでしたが、その年に償還があったため退会できず、手続きできるのは取引のない翌年以降でした。「自分も残高ゼロなのになぜ退会できないの?」という疑問の答えは、この3つ目の条件にあります。
  • 最初はクラウドクレジットで始めた融資型クラウドファンディングを長年続け、元本は累計389万円。私の集計では最終的な利益は税引後で18,304円でした。

投資を始めるときの口座開設の話はよく見かけますが、やめるときの段取りはあまり語られません。だからこそ、私が実際にバンカーズの退会でつまずいた体験を、事実ベースで残しておきます。退会条件の細部や、最終的な損益の中身は、このあと順番に見ていきます。

※この記事は、私個人が利用した範囲での体験談です。退会条件はサービス側の運用や規約改定で変わる可能性があるため、実際に手続きする際は必ずバンカーズ公式の最新情報をご確認ください。投資判断・退会判断は自己責任でお願いします。

バンカーズの解約ができない|取引があった年は退会できなかった

まず、私が実際につまずいた退会手続きの話からです。

新規の申し込みを止めても、すでに出資しているファンドは満期まで残ります。私の場合、ほとんどのファンドは償還が終わっていたので、「もう退会してアカウントを整理しよう」と考えました。

ところが、退会の手続きを進めようとしたところ、その場では手続きを完了できませんでした。マイページの「退会のお手続きを進める前に」という画面で止まったのです。

この画面には、退会の前提として3つの条件が示されていました。画面の説明文は「退会のお手続きにはお客様保護の観点から一定の条件を設けております。以下の項目がすべてOKの状態であれば、退会のお手続きに進むことができます」というものです。実際に表示された3条件と、私のときの状態は次のとおりでした。

退会の条件私のときの状態
預託金残高が0円OK
未償還のファンドがないOK
本年中に取引をしていないNG

最初の2つはクリアしていました。預託金は出金済みで残高ゼロ、未償還のファンドも残っていません。引っかかったのは3つ目の「本年中に取引をしていない」で、画面には「お取り引きがあった年の退会はできません」と表示されていました。私はその年のうちに分配や償還を受け取っていたため、この条件を満たせず、退会の手続きには進めませんでした。

つまり、バンカーズの退会には「預託金残高ゼロ・未償還ファンドなし・本年中に取引なし」の3条件がすべて満たされている必要があり、私は最後のひとつでその年は退会できなかった、というわけです。

私のケースで確認できた「取引」と、一般的に考えられる範囲

私が画面で確認できたのは「本年中に取引をしていない」という条件文言だけで、行為ごとの細かい判定までは表示されていませんでした。そのうえで、一般的な考え方として整理すると次のようになります。

行為の例「取引」に含まれるか(一般的な考え方)
ファンドの購入(出資)含まれると考えられる
分配金の受け取り含まれると考えられる
償還金の受け取り含まれると考えられる
ログイン・残高照会取引ではないと考えられる
預託金の出金扱いは要確認

※どの行為が「取引」に該当するかの正確な判定は、バンカーズ公式・問い合わせ窓口でご確認ください。上記はあくまで一般的な考え方を整理したもので、私が画面で確認できたのは「本年中に取引をしていない」という条件文言のみです。

なぜ取引があった年は退会できないのか。理由については、私が確認できた範囲では「お客様保護の観点から一定の条件を設けている」という説明のみでした。税務書類の発行や取引履歴の管理といった事情がある可能性はありますが、正確な理由はバンカーズへの確認が必要です。気になる方は問い合わせ窓口(マイページの問い合わせフォーム、または専用ダイヤル)で確認するのが確実です。

退会条件の細かい内容は、サービス側の運用や規約改定で変わる可能性があります。実際に手続きする際は、ご自身でバンカーズ公式の最新の案内をご確認ください。私が体験したのは「やめたいと思ったそのタイミングでは、すぐには退会できなかった」という事実と、その理由が画面上で3条件として明示されていた、ということです。

最初はクラウドクレジットで始めた|389万円運用して税引後+18,304円

なぜ私が「もう退会しよう」と思ったのか。それを説明するために、ここまでの経緯と成績を正直に出しておきます。

私がこの手のサービスを使い始めたのは、最初はクラウドクレジットというサービスでした。投資歴11年(2015年スタート)のなかで、株式とは別にコツコツ続けてきたのがこの融資型クラウドファンディングです。新興国の事業者への融資など、聞き慣れない国の名前が並ぶファンドに、1本あたり1万〜2万円ずつ、気づけば300本超、最終的に316本に分散していました。その後サービスが統合され、現在はバンカーズの口座でこれらの履歴が管理されています。

少額でいろんな国に投資できるのは面白く、最初は「銀行預金よりはマシな利回りで回るのでは」という軽い気持ちで始めました。バンカーズ自体は、事業者にお金を貸し付けるファンドに出資し、その利息を分配として受け取る「融資型クラウドファンディング」のサービスです。1万円程度の少額から申し込めて、申し込んだあとは満期(償還)まで基本的にほったらかし、というのが特徴でした。

2026年5月時点で、マイページからダウンロードした入出金データを自分で集計した結果は次のとおりです。

項目金額
投資元本(累計316本)3,890,000円
税引前の損益+122,653円
源泉徴収された税金約104,349円
税引後の損益+18,304円

元本389万円を長年回して、手元に残った利益は税引後で約1万8千円。これは私自身が集計した実額です。途中で何度も資金を追加しながら回していたので単純な年率では言い切れませんが、私の入出金ベースで見ると、最終的な実感リターンは非常に低い結果になった、というのが正直な感想です。表面上の利回りは魅力的に見えても、税金と元本割れの分を差し引くと、最終的にはこの程度だった、というのが私の結論です。

通貨別の損益(私の集計・円換算)
96182円
タンザニア
42583円
メキシコ
-48583円
円建て
-21366円
ロシア
私のマイページ入出金データを2026年5月に自分で集計した実額。少額分散した新興国通貨建てはプラス、資金を集中させた円建てとロシアルーブル建てが全体の足を引っ張った。過去の実績であり、将来の成果を保証するものではありません。

通貨ごとに見ると、少額ずつ分散したタンザニアシリング建てやメキシコペソ建てはプラスで終えられました。一方で、資金の6割以上を集中させてしまった円建てファンドはマイナス。ロシアルーブル建ては為替の急落と回収の難しさが重なり、私の集計では2割近いマイナスでした。

同じ日にまとめて7本が満期を迎えたときには、その7本すべてが元本割れで返ってきて、合計で4万4千円ほどの損失が確定したこともありました。「分散しているから大丈夫」と思っていたものが、同時に揃って沈むこともある、と実感した出来事です。

こうした結果を見て、私は「自分にはこの商品は合わない」と判断し、新規の申し込みをやめ、最終的に退会することにしました。これはあくまで私個人の判断で、この商品が良い・悪いという話ではありません。少額分散で淡々と回せる人には向いている面もあると思います。私が続けてきた融資型クラウドファンディングの損益全体については、ソーシャルレンディングの実績と損失を11年分まとめた記事で全316本の数字を公開しています。

投資は「入口」より「出口」の段取りを先に調べておく

今回いちばん学んだのは、投資を始める前に「やめるときどうなるか」を調べておくことの大切さです。

新規の口座開設や、いくらから始められるかという入口の情報は、どのサービスでもたくさん用意されています。一方で、「途中でやめたくなったらすぐに資金を引き上げられるのか」「アカウントの退会はいつでもできるのか」といった出口の情報は、自分から探しにいかないと出てきません。

融資型クラウドファンディングの場合、出資したお金は満期(償還)まで原則として引き出せません。途中解約ができない設計のものが多く、満期が数年先のファンドに申し込めば、その間は資金が拘束されます。さらに私のケースのように、退会というアカウント自体の整理にも、タイミングの制約があることがあります。

私が次に同じような商品を検討するなら、最低でも次の3点は申し込み前に確認します。

確認したい項目なぜ大事か
満期前に途中解約できるかできない場合、満期まで資金が拘束される
退会(アカウント解約)の条件バンカーズの場合「預託金ゼロ・未償還なし・本年中の取引なし」の3条件があり、取引があった年は退会できない
税金と手数料を引いた後の実質利回り表面の利回りと手取りは大きく違うことがある

特に3つ目は、私自身が元本389万円・税引後+18,304円という実績で痛感した点です。表面の利回りが高く見えても、源泉徴収や元本割れを引いた後に手元に残るお金で考えないと、実態を見誤ります。

バンカーズの解約・退会に関するよくある質問

私が体験した範囲で、退会まわりのよくある疑問に答えておきます。日数や細かい運用はサービス側で変わり得るため、確実なところは公式・問い合わせ窓口でご確認ください。

バンカーズは途中解約できますか?

私が出資していたファンドは、満期(償還)前に途中解約して資金を引き出す仕組みではありませんでした。融資型クラウドファンディングは、満期まで資金が拘束される設計のものが多く、満期が数年先のファンドに申し込めば、その間は引き出せないと考えておくのが安全です。最新の取り扱いは公式の各ファンド説明で確認してください。

なぜバンカーズは退会できないのですか?

正確には「退会できない」のではなく、「本年中に取引があった年は、その年内は退会手続きに進めない」という条件があります。私の場合、その年に分配や償還を受け取っていたため、3条件のうち「本年中に取引なし」を満たせず、退会できるのは取引のない翌年以降でした。理由については画面上で「お客様保護の観点から」という説明があったのみで、詳しい理由はバンカーズへの確認が必要です。

退会前にやっておくことは?

私が経験した3条件をふまえると、退会前にやっておきたいのは次の3つです。1つ目は、預託金(口座に残っているお金)を出金して残高をゼロにすること。2つ目は、未償還のファンドが残っていないかを確認すること。3つ目は、その年に分配や償還などの取引があると退会できないため、取引のない翌年以降にあらためて手続きすること。あわせて、年間取引報告書など税務に使う書類のダウンロードも済ませておくと安心です。

まとめ|やめるときのことまで含めて投資先を選ぶ

最後に、私の体験から言えることを整理します。

  • バンカーズの退会には「預託金残高ゼロ・未償還ファンドなし・本年中に取引なし」の3条件があり、取引があった年はその場では退会できなかった
  • 理由は画面上「お客様保護の観点から」という説明のみで、正確な理由はバンカーズへの確認が必要(条件は変わり得るので公式での確認が必要)
  • 最初はクラウドクレジットで始め、サービス統合を経てバンカーズの口座で管理されている元本389万円を回した結果、私の集計では税引後の利益は約1万8千円だった
  • 入口の情報より、途中解約・退会・実質利回りといった「出口」の情報を先に調べておくべきだった

これはあくまで私個人の体験と判断であり、バンカーズというサービスの良し悪しを断定するものではありません。少額から分散して長く付き合える人には合う面もあると思います。投資を始めるときも、やめるときも、最終的な判断はご自身の責任でお願いします。

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HIKO

保険業界10年勤務・30代IT会社員ブロガー

保険業界10年勤務後、IT企業に転職。生命保険・損害保険の「売り手側の論理」を知った上で、本当に必要な家計管理・投資の情報を発信。NISAや固定費削減の実体験をもとに、30代サラリーマンのお金の不安を減らすことを目指しています。

保険業界10年 IT転職 NISA実践中 固定費削減経験あり