📢 【お知らせ】クラウドクレジットは2024年4月1日付でバンカーズに統合されました 運営会社が株式会社バンカーズに移管され、「CROWD CREDIT」プラットフォームのサービス名・サービス内容自体に変更はありません。投資家側の手続きも不要です。本記事は旧クラウドクレジット時代の投資を、現バンカーズのマイページで確認した実数字で振り返ったものです。

株式会社バンカーズ・ホールディング プレスリリース(2024年2月22日)


381万円・309本に投資して、実績利回りは年3.12%でした

クラウドクレジット(現バンカーズ)に投資していました。

数字を先に出します。マイページの「償還済みファンド」を全件合計した実数字です。

  • 出資総額:¥3,810,000(全309本)
  • 償還済み損益:+¥167,939
  • 運用中(遅延)残高:¥73,280(7本・すべて遅延)
  • 平均当初予定利回り:年8.93%
  • 平均実績利回り:年3.12%

数字だけ見ればかろうじてプラス。でも、予定利回りの3分の1強しか取れていません。そして遅延中の7本(¥73,280)は全損すれば最終損益は+¥94,659まで縮みます。

9年近くお金を預けた結果としては、ほぼトントンが現実です。

この記事は、そのリアルな実体験を正直に書いたものです。


私のプロフィール(投資開始当時)

  • 30代前半・都内会社員
  • 手取り月35万円前後
  • 家賃:港区1K・16万円
  • 毎月の余裕:3〜4万円
  • ファンド選びの基準:ほぼ「当初予定利回り年10%以上」のものを優先

「普通に貯金しても増えない。どうせやるなら二桁利回りだ」——そう思って探し始めたのがきっかけです。

実際、309本のうち115本(約37%)が予定利回り10%超のファンドでした。今振り返ると、この「10%縛り」こそが一番のリスク源でした。


クラウドクレジットとは?

クラウドクレジットは、海外の中小企業や個人への融資を仲介するソーシャルレンディングサービスです。

  • 投資家がお金を出して、海外の借り手に貸し付ける
  • 利息収入を投資家に還元する仕組み
  • 当時の募集ファンドは予定利回り年10〜13.5%(私の投資範囲)

当時の私には「低リスクで高利回り」に見えました。でも、それはリスクを正しく理解していなかっただけでした。

そしてもう一つ、投資を後押ししたのが創業者の存在です。当時のクラウドクレジット創業者はとても聡明な方で、インタビュー記事や登壇資料を読むたびに「この人が作ったサービスなら信頼できる」と感じました。さらに、自分のお金が途上国の中小企業や個人の資金需要につながる——利回りを取りながら社会貢献にもなる、という建て付けに強く共感したのも事実です。投資を始めた動機としては、利回りと同じくらい、この「世界のどこかの役に立てる」という感覚が大きかったと思います。


実績サマリ(マイページ実数字)

項目数値
投資した本数309本
出資総額¥3,810,000
償還済み損益+¥167,939
運用中(遅延)残高¥73,280(7本)
平均当初予定利回り年8.93%
平均実績利回り年3.12%
利益で終わったファンド227本(73.5%)
赤字で終わったファンド82本(26.5%)

4本に1本は赤字で終わっています。かろうじてプラスなのは「当たった案件」の上振れが「外れた案件」の下振れをぎりぎり上回っただけ。仕組みとして安全だったわけではありません


儲かったファンド:大当たりは「タンザニアシリング建て」

全体はぎりぎりプラスですが、個別に見るとはっきり勝っていた案件もあります。予想外に刺さったのはタンザニアシリング建て 東アフリカ金融事業者支援ファンドです。

ファンド出資額当初予定実績利回り損益
東アフリカ金融11号¥50,00012.4%25.75%+¥26,389
東アフリカ金融12号¥20,00012.5%27.25%+¥11,546
東アフリカ金融16号¥20,00012.3%26.73%+¥11,172
東アフリカ金融18号¥20,00012.2%25.36%+¥10,633
東アフリカ金融15号¥20,00012.4%23.9%+¥9,918

予定利回り12%台のものが実績20%台後半まで伸びた形です。これは金利に加えてタンザニアシリング対円の為替差益が効いた結果でした。

メキシコペソ建て(中部メキシコ中小企業向けローンファンド4号:予定11.5%→実績40.34%)なども同じパターンで、新興国通貨が対円で強含んだ時期の円安恩恵が大きかったです。

ただし、後述するように、これは単に為替が追い風だっただけです。逆に吹けば、同じ仕組みで同じだけ損します。


負けたファンド:確定損失の実例

一方で、しっかり元本を削られた案件も多数あります。

全損(▲100%)

  • ラスベガス商業施設再開発事業者支援ファンド1号:¥10,000出資 → ▲¥10,000(全損)

「米国不動産だから安全そう」というイメージだけで買ったのが正直なところです。結果は元本ゼロで運用終了。

実績▲40%超の大負け

ファンド出資額当初予定実績利回り損益
米国セキュリティベンチャー4号¥50,0006.9%▲42.84%▲¥37,893
米国セキュリティベンチャー3号¥30,0007.0%▲42.27%▲¥22,694
ユーラシア小口融資63号¥20,0009.4%▲59.7%▲¥15,441
東南アジア未電化地域支援2号¥10,0008.0%▲50.21%▲¥9,300

米国セキュリティベンチャー系だけで1〜4号合計約7.6万円の損失。予定利回り7%前後の「そこそこ安全そうな案件」が、結果として▲40%を超える大損になりました。

シリーズでまるごと沈んだ案件

  • カメルーン中小企業支援プロジェクト/カメルーン農業支援ファンド:複数号で各▲¥7,000〜▲¥9,000台
  • ナイジェリア未電化地域支援ファンド:複数号で各▲¥4,000前後
  • シンガポール広告代理店ベンチャー企業支援ファンド:複数号で各▲¥6,000前後
  • ニカラグア金融事業者支援ファンド1号:▲¥8,783(2026年1月に「最終償還金ゼロ」で運用終了)

同じシリーズの1号〜数号をまとめて買っていたので、1つ外すと連番で数万円単位の損失になりました。


現在:遅延中の7本(¥73,280)を抱えたまま

償還済み以外に、まだ「遅延」ステータスの7本・総額¥73,280が運用中です。

ファンド出資額当初予定運用残高
ユーラシアオンライン金融23号(ロシアルーブル)¥20,00012.5%¥16,484
ユーラシアオンライン金融22号(ロシアルーブル)¥10,00012.5%¥8,235
ユーラシアオンライン金融21号(円建て)¥10,0008.5%¥8,561
欧州フィンテック39号(ロシアルーブル)¥10,00010.8%¥10,000
欧州フィンテック25号(米ドル)¥10,0007.6%¥10,000
欧州フィンテック22号(米ドル)¥10,0007.4%¥10,000
欧州フィンテック15号(米ドル)¥10,0007.7%¥10,000

2026年3月時点でこの2シリーズはさらに契約期間の再延長が通知されています。ロシア・ウクライナ情勢の影響が長引いており、全額戻ってくる保証はありません。

7本全損なら最終損益は**+¥94,659**まで縮小。それでもかろうじてプラスで着地する、というレベルです。


3つの誤算

誤算①:ファンドのデフォルトリスクを甘く見た

貸付先が返済できなくなると、元本が戻ってきません。

「高利回りには、それに見合ったリスクがある」——当たり前のことですが、実際に通知が来るまでピンと来ていませんでした。

実際に私の口座で起きたこと(通知メールより)

手元に残っている運営会社からの通知メールをそのまま引用します。どれも高利回りを謳って募集されていたファンドです。

  • ニカラグア金融事業者支援ファンド1号(2024年4月通知)

    延長契約期間内に資金回収を行い分配金のお支払いをさせていただくことを目指しましたが、延長契約期間内での資金回収完了が難しい状況となっております。

    → その後、2026年1月27日に「最終償還金ゼロ」で運用終了が通知されました。残出資分はそのまま消滅です。

  • ペルー小口債務者支援プロジェクト45号(2024年8月通知) 契約期間の延長、これで5回目。その後、2026年3月27日にペルー小口債務者支援プロジェクト全体が「最終償還金ゼロ」で運用終了となりました。

  • ユーラシアオンライン金融事業者ファンドシリーズ/欧州フィンテック事業者支援ファンドシリーズ 2024年3月にも再延長通知、さらに2026年3月に再延長。ロシア・ウクライナ情勢やフィンテック事業者の資金繰り悪化が直撃した形で、今なお遅延中です。

「デフォルト」という強い言葉で通知が来るより先に、「再延長のお願い」という柔らかい文面が何度も届き、最後にそっと『最終償還金ゼロ』と通知される、というのがリアルな流れでした。

82本が赤字で終わったという数字は、こういう通知を数十回受け取ってきた結果です。


誤算②:為替リスクは、恩恵と損失が両方くる

クラウドクレジットの貸付は海外通貨建てが多い。

タンザニアシリング建てやメキシコペソ建てのファンドでは、円安+高金利で実績利回りが20〜40%台になった案件もあります。これは完全に追い風です。

でも、逆のパターンも同じ仕組みで起きます。

  • ロシアルーブル建てのユーラシア系ファンドは、侵攻後のルーブル安と送金制限が直撃
  • ユーロ建ての欧州フィンテック系は、事業者の資金繰り悪化が重なってマイナス圏
  • ケニアシリング・ナイジェリアナイラ建ても、現地通貨安の時期に何本もマイナスで戻ってきた

利息が年10%出ても、現地通貨が20%下がれば実質マイナスです。為替は「勝った時はボーナス」ですが、「負けた時は容赦なく元本を削る」。私の場合、平均実績利回りが年3.12%まで落ちた最大の理由がこれでした。


誤算③:「途中で売れない」流動性リスク

株や投資信託なら、急にお金が必要になれば売却できます。

でもソーシャルレンディングは満期まで原則解約不可。遅延ファンドに至っては、9年以上経っても残高が返ってこないものが現在進行形で7本あります。

生活費が急に必要になっても、お金が動かせない。この精神的なストレスは想像以上でした。


なぜかろうじてプラスで終われたのか

結論を言えば、運が良かっただけです。

  • タンザニアシリング・メキシコペソの円安局面に当たった
  • 赤字ファンドは多かったが、1本あたりの出資額が¥10,000〜¥50,000と小さく分散が効いた
  • ニカラグア・ペルーの確定全損が出る前に、多くの案件で既に利息を受け取れていた

これらがすべて逆に働いていたら、平気でマイナスでした。実際、309本中82本(26.5%)は赤字で終わっているので、分散の粒を細かくしていなければ全体でもマイナスになっていた可能性が高いです。


ソーシャルレンディングの主なリスク

リスク内容
貸し倒れリスク借り手がデフォルト(返済不能)になる
為替リスク海外通貨建ての場合、円高で目減りする
流動性リスク満期前に売却できない
運営会社リスクプラットフォーム自体が倒産する可能性
情報の非対称性貸付先の詳細がわからない場合がある

銀行の預金と違い、元本保証はありません


失敗から学んだこと

① 高利回りには必ずリスクがある

「年10%超え」の裏には、それに見合ったリスクがある。115本も10%超え狙いで買いましたが、平均実績利回りは3.12%。予定利回りは「上限」ではなく「夢」に近い数字でした。

② 実績が出ても「安全」ではない

最初の数年は順調に利息が入ってきます。そこで「実績あり=安全」と思って追加投資するのが典型的な罠です。私もその罠にハマって、381万円まで積み増しました。

③ 流動性を犠牲にするコストを意識する

お金が数年間使えない、というコストは見えにくいですが、実際にはとても大きい。同じ期間オルカンに入れていたら、控えめに見積もっても2倍近くになっていた計算です。


今はインデックス積立に完全移行

この経験を経て、新NISAでのインデックス投資に切り替えました。

  • 楽天証券で積立設定
  • 毎月オルカン(全世界株式)に自動積立
  • クラウドクレジット(バンカーズ)は残7本が償還されるのを待つのみ

インデックス投資は毎月自動で積み立てて、放置するだけ

利回りの保証はないけれど、長期的な成長への信頼度と、精神的な安定感がまったく違います


クラウドクレジット投資を考えている方へ

投資前に確認してほしいことをまとめます。

チェックリスト:

  • 投資するお金は「5年以上使わないお金」か?
  • デフォルトして元本割れしても生活に支障がないか?
  • 為替リスクを理解しているか?
  • ポートフォリオ全体の一部(10〜20%以内)に収めるか?
  • インデックス投資を先にやり切っているか?

すべてにYESと言えなければ、今は手を出さない方がいいと私は思います。


初心者が最初に選ぶべき投資

失敗(というか、九死に一生)から学んだ結論として、30代会社員が最初に選ぶべき投資はインデックス積立一択です。

新NISA(積立投資枠)

  • 年120万円まで非課税
  • 楽天証券 or SBI証券で無料開設
  • 月100円から自動積立できる

💡 楽天証券なら楽天ポイントでも投資できる 楽天カードで積立すると0.5〜1%のポイント還元。固定費の節約と合わせると効果的。

楽天証券で無料口座開設(5分で完了)

SBI証券は投資信託の品揃えが国内最多水準。三井住友カードとの組み合わせでポイント還元も。

SBI証券で無料口座開設(5分で完了)


まとめ

クラウドクレジット(私の実績)インデックス積立
当初想定利回り年8.93%(予定)年5〜8%(長期平均)
実績利回り年3.12%実質年5〜7%で推移
元本保証なし(全損案件あり)なし
流動性低い(9年以上返らない案件あり)高い(いつでも売れる)
リスクの透明性低い高い
向いている人リスク許容度が高い上級者初心者・会社員

私はトータルでプラスですが、運が良かっただけです。82本が赤字で終わり、4本は実質▲40%超、1本は全損。同じことをやって損する人は普通にいます。

「年10%超え」の言葉に惹かれる気持ちはわかります。でも、まずはシンプルな積立NISAから。予定利回り8.93%を狙って結局3.12%だった人間の実感として、それだけで十分だと、今は本当に思っています。


関連記事

👨‍💼

HIKO

保険業界10年勤務・30代IT会社員ブロガー

保険業界10年勤務後、IT企業に転職。生命保険・損害保険の「売り手側の論理」を知った上で、本当に必要な家計管理・投資の情報を発信。NISAや固定費削減の実体験をもとに、30代サラリーマンのお金の不安を減らすことを目指しています。

保険業界10年 IT転職 NISA実践中 固定費削減経験あり