旧NISAで個別株投資をした10年間を購入年ごとに振り返るシリーズ。③は2017年、人生で最も後悔している投資の話です。
2017年、少し「慣れ」が出てきた頃
2015年から個別株投資を続けて3年目。2016年に15銘柄を経験したことで、株式投資に対する「慣れ」が出てきていました。
この「慣れ」が一番危ない状態でした。
2017年の購入銘柄は5つ。2016年より数は減りましたが、1銘柄あたりの投資額が増えていました。その中で最大の失敗になったのが、青山商事です。
青山商事に411,500円を投じた
2017年1月、青山商事を1株4,115円で100株購入しました。投資額は411,500円。
購入理由はこうです。
- スーツの青山は誰でも知っている大手企業
- 株価が下がってきていて「割安かも」と思った
- 配当利回りが高かった
今思えば、「株価が下がっている=割安」という判断が致命的な間違いでした。青山商事の株価が下がっていたのには理由がありました。アパレル業界の構造的な変化、スーツ離れ、人口減少…。株価の下落は割安のサインではなく、業績悪化のシグナルだったのです。
コロナで止めを刺された
購入後も青山商事の株価は回復せず、じわじわと下落が続きました。そして2020年、コロナショックが来ます。
外出自粛、テレワーク普及でスーツの需要は激減。青山商事の株価は高値から80%以上下落する水準まで売られました。
私はパニックになり、2020年7月に売却。売却価格は約565円。購入時の4,115円から86%下落した状態での売却です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 購入額 | 411,500円 |
| 売却額 | 56,540円 |
| 配当合計 | 44,000円 |
| 損益 | −310,960円 |
−31万円。 口座の残高を見るのが怖くなる数字でした。
2017年の他の銘柄
青山商事の損失があまりに大きいので霞んでしまいますが、2017年はほかにも4銘柄購入しています。
| 銘柄 | 損益 |
|---|---|
| オリックス | −46,165円 |
| ウェッズ | +64,200円 |
| ダイサン | +18,410円 |
| 和井田製作所 | +12,900円 |
ウェッズで+6.4万円の利益を出しましたが、青山商事の-31万円の前には焼け石に水でした。
「売らなければよかった」とは思わない
珍しく、青山商事については「売らなければよかった」とは思っていません。
その後の株価推移を見ても、2024年時点で1,000〜2,000円台を推移しており、買値の4,115円には戻っていません。業界の構造変化がそれほど大きかったということです。
後悔しているのは「なぜ4,115円という高値で買ったのか」という点です。株価が下がり始めているのを「割安」と誤解し、業界を分析せずに大金を突っ込んだこと。
割安と業績悪化を見分ける目がなかった、それが2017年の失敗の本質です。
2017年の教訓
- 「有名企業=安心」ではない
- 株価の下落には必ず理由がある。その理由が業績悪化なら割安ではない
- 1銘柄への集中投資はリスクが大きい(41万円を1銘柄に)
旧NISA10年間で最大の損失は、この青山商事の−310,960円です。次の年も個別株選びの試行錯誤は続きます。
※本記事は私個人の運用実績をもとにした体験談です。投資は自己責任でお願いします。