2015年から2024年までの10年間、旧NISA口座で受け取った配当金の税引後合計を確定させました。楽天証券から出力した配当CSV(dividendlist_20260422/実際の取引履歴ベースの一次データ)で集計した結果、904,551円。ほぼ90万円。この記事では年次推移と銘柄別の貢献度、そして10年分のCSVから読み取れた教訓をまとめます。

※この記事はこんな人向けです

  • 新NISAをこれから始めるか迷っている
  • 高配当投資に興味がある
  • 実際の配当実績を見て判断したい

1つでも当てはまる方は、そのまま読み進めてください。


税引後10年合計:904,551円

旧NISAでの配当金は非課税です。同じ配当を特定口座で受け取ると、約20.315%の税金が引かれます。

つまり旧NISAでなければ、約90万円の手取りが約72万円まで減っていたということ。この差額18万円が、非課税制度を10年間使い倒した成果です。

まず年次推移を見てください。

注記:毎月分配型ファンドについて 本記事の集計には毎月分配型ファンドの分配金も含まれています。ただし毎月分配型ファンドは、タコ足分配・基準価額の長期下落など、10年間保有してみて反省点が多かった商品です。本記事では配当実績の事実だけを淡々と載せていますが、「なぜ選んでしまったか/何を学んだか」は別記事で改めて振り返る予定です。毎月分配型ファンドを今から買おうか迷っている方は、その記事が出るまで判断を保留していただくことをおすすめします。

旧NISA口座 年次配当金(税引後・円)
111408円2015149258円201682283円201770452円201867903円201961503円202037867円202164553円2022118477円2023140846円2024
楽天証券 配当CSV(dividendlist_20260422)より集計。旧NISA口座のみ/税引後実額/個別株・毎月分配型ファンド・ETF分配金を含む/USD建は140円/USD概算換算。

10年の山谷が見て取れます。結論として、配当は一直線では増えません。

  • 2015〜2016年:NISA枠を目いっぱい使った直後で高配当銘柄の受取額がピーク
  • 2017〜2021年:ファンドの分配見直し・銘柄入れ替えで一時的に凹む
  • 2022年以降:ETFと毎月分配型ファンドの立ち上がりで再加速
  • 2024年:140,846円で10年中2番目のピーク

この推移を見るとわかる通り、配当は急に増えるものではありません。

ただし、積み上げていくと 👉「何もしなくても毎年10万円以上入ってくる状態」には到達します。


購入タイミング別:10年分の口座設計

旧NISAの年間非課税枠は2014〜2015年が100万円、2016〜2023年が120万円でした。僕はこの枠を毎年ほぼ使い切る形で積み上げています。

年ごとの購入方針はシリーズ記事にまとめているので、詳細はそちらで。

シリーズを全部通して読むと、配当金の年次推移が「なぜそうなったか」がわかるようになっています。


貢献度トップ5:銘柄別の配当累計(シリーズ登場銘柄)

次に、10年分のCSVから銘柄別の配当累計を集計しました。旧NISA口座で受け取った分のみの金額です(特定口座保有分・NISA成長投資枠分は除く)。ここでは当ブログの「旧NISA個別株シリーズ」で登場する銘柄だけを抜粋しています。

順位銘柄コード旧NISA口座の配当累計(税引後)
1位JT(日本たばこ産業)291482,000円
2位青山商事821944,000円
3位ソフトバンク943443,000円
4位中北製作所649628,000円
5位日本郵政617827,500円

※上表は楽天証券 配当CSV(dividendlist_20260422)の「口座=旧NISA」行のみ集計。USD建は140円/USD概算換算(表の対象銘柄はすべて円建てなので換算は不要)。

補足として、コナカ(7494)は旧NISAで16,000円、丸紅(8002)は6,700円を受け取っています。なお旧NISA全体ではマブチモーター(64,900円)・東京海上HD(45,050円)・ウエスコHD(45,500円)など上記以外にも累計上位の銘柄がありますが、本記事は個別株シリーズと連動しているためそこからは一旦除外しています。

高配当銘柄の王道(JT・ソフトバンク・日本郵政)は素直に稼ぎ頭になりました。一方、キャピタルロス(株価下落)を出しながらも配当だけは拾えていた銘柄(青山商事・中北製作所)も上位に入っています。

「上位=良い投資」ではない点に注意してください。

これは高配当投資の典型的な落とし穴で、「配当は入るが株価で損している」状態でも、配当金だけ見ると貢献度が大きく見える点に注意が必要です。個別株の失敗事例は別記事にまとめています。

旧NISAで個別株投資に失敗した話|買える金額で銘柄を選んでいた私の後悔


10年分のCSVから読み取れた3つの教訓

配当CSVをExcelで並べて眺めているうちに、気づいたことが3つあります。

教訓1:ETFは後半に効く(配当+値上がりで効く)

2022年以降に年次配当が再加速した一番の要因は、米国高配当ETF(VYM)と国内の高配当ETF・毎月分配型ファンドです。VYMは2016〜2021年にかけて旧NISA枠で28株まで積み上げ、2025年末に全売却しました。

内訳を数字で見るとこうなります。

  • 旧NISA VYMの配当累計(全40回・10年):30,828円(USD建は140円/USD概算換算/年3〜4%の分配を受け取り続けた)
  • 旧NISA VYM売却金額(2025年末・28株):625,713円
  • 取得コストは約31万円なので、売却時のキャピタルゲインは約31万円

つまりVYMが本当に効いたのは「配当そのもの」より、配当でホールドしやすくなって→結果的に値上がり益を非課税で確定できた、という流れです。配当だけで爆発的に稼いだわけではありません。

VYMの実績は別記事に詳しくまとめています。

旧NISAで米国高配当ETF(VYM)を10年保有した実績公開。これが正解パターンだった

新NISAでも同じ発想で、年1〜2%でいいから配当を出しつつ値上がりも狙えるETFを軸にするのが、個別株よりずっと再現性が高いと感じています。

教訓2:個別株は「配当だけ」で評価してはいけない

配当累計で2位・4位に入っている青山商事と中北製作所は、株価ではそれぞれ**−31万円/−10.6万円の評価損**を出しています。

青山商事の配当44,000円は、株価損失−310,960円の14%分しか回収できていません。つまり「配当で取り返す」は実質無理でした。高配当銘柄のワナとしてよく言われる話ですが、自分のCSVで実額を見ると刺さります。体感ではなく「数字で絶望する」のが重要です。

個別株で配当目的に買うなら、株価の下落幅も必ず見積もる。これはCSV集計をやって初めて腹落ちしたことです。

教訓3:分散の効果は年次推移に出る

2017〜2021年の凹み期間は、単一セクター(国内高配当株)に寄っていたのが原因でした。同じ時期にVYMや毎月分配型ファンドへ分散していれば、もっとなだらかに積み上がっていたはずです。

10年という期間でみると、銘柄・地域・資産クラスの分散は年次配当のボラティリティを下げるという、教科書通りの結果が出ています。新NISAではここを意識して、個別株は最小限、ETF・投信中心に組んでいます。

ここまで読むとわかる通り、

  • 個別株中心 → 再現性が低い
  • ETF中心 → 再現性が高い

というのが結論です。

👉 これから始める人は、最初からETF中心で組む方が無難です。


これから始める人へ(結論)

迷うなら、この形でOKです。

  • つみたて投資枠:オルカンを毎月積立
  • 成長投資枠:VYMなどの高配当ETF

これだけで十分に戦えます。


👉 まだ口座を持っていない人へ

投資は「始めるまでが一番重い」です。 逆に言うと、口座さえ作ってしまえば9割終わりです。

僕は楽天証券を使っていますが、SBI証券でもOKです。

新NISAを30代で始める方法(口座開設の流れつき)

※開設は無料・10分程度で終わります

配当CSVを自分でダウンロードする

楽天証券ユーザーなら、マイメニュー → 口座管理 → 取引履歴 → 配当金・分配金 からCSVをダウンロードできます。まだ口座を持っていない人は、先に開設しておくとすぐ確認できます。毎年の配当合計がワンクリックで出るので、自分の配当履歴を一度きちんと集計してみることを強くおすすめします。数字を見ると、投資方針の精度が一段上がります。

(楽天証券の口座開設リンクは現在アフィリエイト審査中のため、承認後に本記事に差し込み予定です)


まとめ:10年で90万円の配当、再現性は十分ある

旧NISAの10年で受け取った配当金は税引後904,551円。内訳はシンプルで、序盤は国内高配当株、後半はETFと毎月分配型ファンドがドライバーでした。

同じことを新NISAで再現するなら、こうなります。

  • つみたて投資枠は迷うならオルカンでOK(毎月積立)
  • 成長投資枠で米国高配当ETF(VYM等)を中心に
  • 個別株はやるとしても少額・少銘柄
  • 毎年CSVで配当累計を確認する習慣

10年は長いようで、過ぎてみるとあっという間でした。これから始める人は、その「10年」を1日でも早くスタートするのが一番のコストパフォーマンスです。


最後に

10年で90万円の配当は、特別なことをした結果ではありません。

  • 毎年コツコツ積み上げた
  • 途中でやめなかった

これだけです。

逆に言うと、始めない限りこのラインには一生届きません。

今日が一番早いスタートです。


投資より先に家計を整えたい人は、こちらからどうぞ。

新社会人の家計が崩壊する理由と対策


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