株主優待目的でいくつか株を買ったものの、優待の権利確定日以外は正直ただ持っているだけでした。そんなときに証券会社のサイトで「貸株サービス」という言葉を見つけました。「持っている株を貸すだけで金利がもらえる」——最初は怪しいと思いましたが、仕組みを調べると意外とシンプルでした。注意点もあるので、使い始めて気づいたことをまとめます。
貸株サービスとは
貸株とは、自分が保有する株式を証券会社に貸し出し、その対価として**貸株金利(年率)**を受け取るサービスです。
証券会社は借りた株を空売りをする投資家などに再貸出しし、その差額から利益を得ます。株を貸している間も株の所有権は自分にあり、いつでも返却を求めて売却できます。
貸株金利はどのくらい?
貸株金利は銘柄によって大きく異なります。
| 銘柄タイプ | 金利の目安 |
|---|---|
| 人気・話題銘柄 | 年1〜10%以上 |
| 一般的な大型株 | 年0.1〜0.5% |
| 流動性の低い銘柄 | 年0.1%程度 |
定期預金の金利(年0.1%以下)と比べると、人気銘柄では大きく上回るケースもあります。ただし金利は日々変動するため、常に高いわけではありません。
貸株の3つのメリット
① 持っているだけで収入が得られる 株を売らずに保有したまま、金利収入が毎月入ってきます。優待・配当狙いの長期保有株に向いています。
② 手続きが簡単 証券会社のサービスに申し込むだけ。あとは自動で貸し出されて金利が入ります。
③ いつでも解除・売却できる 貸し出し中でも売りたいときは売れます(翌営業日以降に返却されることが多い)。ロックアップされるわけではありません。
注意点:知らないと損するポイント
① 配当金が「配当金相当額」になる 貸株中は株の名義が証券会社に移るため、配当は「配当金相当額」として受け取る形になります。これは配当所得ではなく雑所得扱いとなり、確定申告が必要になる場合があります。
対策として、多くの証券会社では「配当のある銘柄は自動的に権利確定日前に返却する」設定が選べます。設定を確認しておきましょう。
② 株主優待がもらえなくなる場合がある 貸株中は自分の名義でなくなるため、株主優待の権利を失う可能性があります。優待目的で保有している株は、権利確定日前に返却設定するか、貸株対象から外すのが鉄則です。
③ 証券会社が破綻した場合のリスク 貸株中の株は証券会社の資産として扱われるため、証券会社が破綻した場合、返却されないリスクがゼロではありません。信頼性の高い大手証券会社のサービスを使うのが無難です。
NISAで買った株は貸株できない
NISA口座で保有している株は、貸株サービスの対象外です。NISAの非課税メリットと貸株の金利収入は、残念ながら同時には使えません。
貸株は特定口座・一般口座で保有する株が対象になります。
こんな人に向いている
- 優待・配当目的で長期保有している株がある
- 売る予定のない株をただ持っているだけになっている
- 少額でも追加の収入が欲しい
逆に、NISA口座でのみ株を持っている人や、短期売買中心の人には向きません。
まとめ
貸株は「持っているだけで金利がもらえる」シンプルなサービスですが、配当・優待の権利確定日に注意することが最重要です。
設定さえきちんとしておけば、長期保有株の「遊休資産」を働かせる有効な手段になります。証券会社のサービス画面から簡単に申し込めるので、まず設定画面を確認してみてください。
※本記事は2026年4月時点の情報をもとにしています。貸株サービスの詳細や手数料は各証券会社にご確認ください。投資は自己責任でお願いします。